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相続税対策の注意点 タワーマンション高層階のリセールバリュー

2015年1月より基礎控除等が大幅に減額となる相続税の改正が控えている為か、
昨今はタワーマンションの高層階をその節税対策として取り入れようという動きが
活発になっているそうです。

先日も野村不動産のプラウドタワー立川の高層階坪単価が500万超えるのでは、
という話題が出ていたところです。


何故タワーマンションの高層階が相続税対策となるのか、概略だけお伝えすると、
マンションの土地の持分(敷地権)や建物の価値(固定資産税評価額)は、
各戸の専有面積割合で按分されるため、土地は一戸当たりの持分が限りなく少なく、
その分、不動産価格に占める建物の価値の比率が高くなる半面、
建物の固定資産税評価額自体は建物全体の価値を按分処理する事で、
1階も50階も、専有面積が同じであれば価値が同額と成る為、
実際の不動産価格と持分に差が生じる所から、相続税評価額の引き下げに
つなげられるというメリットがあるからです。

例)タワーマンションA ※全ての部屋の専有面積は同一とする
階層:50階建て 総戸数2,500戸
土地:路線価200億円
建物:固定資産税評価額300億円


階層 取引価格 専有面積 土地 建物
2階 4,000万 75㎡ 800万 1,200万 ▼2,000万(▼50%)
50階 8,000万 75㎡ 800万 1,200万 ▼6,000万(▼75%)


このように、高層階になればなるほど取引価格と固定資産税評価額等、
相続等に用いられる価格の持分差が開く事になる為、高層階は節税対策として
人気化しやすい土壌が出来ています。

もちろん、それらを後押ししているのはオリンピック開催や予想される物価高が
心理的後押しとして効いている事はご承知の通りですが、
逆を言えば、それだけの需要が見込めるのであれば、業者側としては
少しでも高い値段で売りたいと思うのが商売の基本という事になり、
それなりにプレミアムが付されて販売されている側面も忘れてはならない所でしょう。
(価格高騰の背景には建材価格の高騰や建設業者不足による建築費増加も影響していますが)


また、高層階の高額物件における価格推移についても注意を配らなければなりません。
以前、当ブログでこんな記事を書いた事があります。

【参考】「新築マンションは買うと直ぐに損をする」、というのは本当なのか?

この記事では、主にタワーマンションに的を絞って、需給バランスの観点から
新築購入後でも一概に物件価格が一律に下落するとは言えない、
更に言えば希少性から値上がりする事もある事例を裏付けた結果となったわけですが、
このデータを再度用い、階層差を基準にして再度調査してみると、
今回の主張として述べたい高層階に潜むリスクを実感頂けるかと思いますので
以下にまとめてみました。


条件1:タワーマンションを比較したいため、使用する物件はサンプルも多い以下の3つに絞る

1.W Comfort Towers 2004 三菱地所(江東区東雲)
2.CAPITAL MARK TOWER 2007 東急不動産(港区芝浦)
3.THE TOKYO TOWERS 2008 オリックス(中央区勝どき)





赤枠が主な高層階、青枠が主な低層階です。

全体を俯瞰してもらえれば分かるように、低層階が大幅に物件価格を上昇させている反面、
高層階では微増ないし微減となる物件が多く、需要の多いこれらのタワーマンションですら
この状況という事は、中古売却時にあまり需要の無い地域の新築物件を購入した場合は、
相続税の節税以上に物件価格が下落するリスクが存在する事を示唆しています。

加えて、これらはあくまでも成約価格ではなく掲載時の価格です。
実際はこの価格よりも安く約定する事も多いでしょうし、
物件売却時に掛かる仲介手数料や税金等諸経費を考えれば、
もう少し厳しい状況となる事は想像に難くありません。

対策時はこの辺りの面も十分に考慮する必要があるでしょう。
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教育資金贈与信託、4月1日から各金融機関募集開始

祖父母等から子や孫等への教育資金目的に関する贈与を一括で行う場合、
諸規定を満たせば1,500万円まで贈与税非課税とされた法案が通過し、
4月1日付で施行される事になりました。


【参考】教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置について(文部科学省)※PDF


上記資料に規定がある通り、非課税が適用される範囲は、

・学校等に直接支払われるもの(1500万まで)
・学校等以外に直接支払われるもの(500万まで)


とされており、その内容は入学金や授業料だけに留まらず、
学用品費や修学旅行費等、学習塾や習い事(水泳、ピアノ等)の月謝に加え、
それら指導で使用される教材費用まで含まれている事になります。


さて、そのような制度を利用した
新しい信託商品が本日、提供開始されましたので該当先を提示しておきます。


各社の詳細リンク先は以下の通りです。


三井住友信託銀行「孫への思い」

りそな銀行「きょういく信託」

みずほ信託銀行 ※商品未提供

三菱UFJ信託銀行「教育資金贈与信託」 ※PDF


今の所確認できているのはこの4行です。

読売新聞のこちらの記事によると、
三菱UFJ信託銀行やみずほ信託銀行はグループ会社の銀行や証券会社と連携して
申込の窓口を広げるそうです。

【参考】お孫さんに「非課税の教育費」信託銀が新商品(読売オンライン)



ちなみに一般社団法人信託協会による昨年の調査によると、
教育資金贈与信託の商品利用意向者は33.7%(うち検討者31.2%)で、
意向意思の高い層が893.4万、検討者が468.1万程の資金提供を望んでいるとされています。

【参考】新信託商品受容性把握のための基礎調査 調査結果報告書
    【教育資金贈与信託編】
(※PDF)


塾や習い事にも使えるという所が、
制度としては大きい部分だと思います。

大学もお金がかかりますが、幼稚園から小学校までに
習い事は多く習わせておきたいという家庭も多く、
その資金を祖父母から先に受取れれば子供に幅広く選択肢を与えられるからです。


ただし、一度この制度を利用してしまうと、
原則中途解約はできません。

また、信託期間満了の30歳時点で残金が発生すると、
贈与税の課税対象となります。
(贈与を受け取った人が亡くなった場合は贈与税が課されません)

更に言えば、現行でも教育費用を直接祖父母等が支払った場合も
贈与税は非課税となっています。

【参考】孫の教育資金を祖父母が贈与した場合、非課税とする減税策について


あくまでも一括で贈与する事で将来の相続税が減らせる、或いは、
確実にお孫さん等に必要な教育を受けさせるために残す事が出来る制度ですから
その辺りはメリットとデメリットを考え、十分にリスクを理解したうえで
利用する必要があるでしょう。

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居住用宅地の平均所有面積と小規模宅地等の特例見直しの影響について

相続税の税制改正に関して大まかな内容が固まってきましたが、
先日、以下のエントリー内で地価の高い都市部への影響について書きました。

【参考】相続税の地域別納税状況と基礎控除額の問題(税務統計より)


また、1月18日の毎日新聞には以下のような記事がありました。

【参考】相続税:基礎控除3000万円で3党合意へ


「民主党は基礎控除を3000万円に引き下げるよう主張していたが、自民党内では
「地価が高い都市部の住民の影響が大きすぎる」との反対論が根強かった。(中略)
都市部の住民には、小規模な宅地への相続税を軽減する制度を拡充することで配慮する。」


小規模宅地の軽減制度とは、

【参考】No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)


「個人が、相続又は遺贈により取得した財産のうち、その相続の開始の直前において
被相続人(亡くなった人)等の事業の用に供されていた宅地等又は被相続人等の居住の用に
供されていた宅地等のうち、一定の選択をしたもので限度面積までの部分については、
相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額します。」


とされていて、特定居住用宅地等(配偶者、又は亡くなった人と同居或いは生計一の関係等)
の対象であれば、240㎡につき80%が相続税計算時の評価額から減額される事になっています。

これにより、仮に相続税評価額が1㎡50万円ほどの土地であれば、
1.2億円の80%が減額され、2,400万円が課税対象となる優遇制度となっているわけですが、
相続税の改正の内容として上がってきたのは、240㎡の上限を330㎡に拡大するというお話です。


【参考】所得・相続増税、自公民が合意 富裕層対象に(日経新聞)


「個人が住居に使っていた土地には、評価額を本来の2割に抑える減税措置があるが、
この対象となる上限面積を現行の240平方メートルから330平方メートルまで拡大する。」



さて、小規模宅地の特例見直しの対象となる居住用宅地保有者がどの程度いるのか、
全国と東京都に絞って統計から見てみましょう。


【参考】国土交通省 土地総合情報ライブラリー 平成20年世帯に係る土地基本統計

・平成20年世帯に係る土地基本統計 確報集計結果(全国編)統計表 -報告書掲載表-
3-1(現住居の敷地の所有面積階級別、所有世帯数及び所有面積、1世帯当たり平均所有面積) 第8表

・平成20年世帯に係る土地基本統計 確報集計結果(東京都編)統計表 -報告書掲載表-
3-1(現住居の敷地の所有面積階級別、所有世帯数及び所有面積、1世帯当たり平均所有面積) 第6表



この二つの統計から必要な数字を抜粋してまとめた表が以下の通りです。



特例が受けられるの240㎡というのは、
主にこの全国平均値が基準とされているのが分かります。

また、仮に基準を330㎡に引き上げたとしても、全国では約3割ほど恩恵が受けられるものの、
肝心の東京都では10%程度がその対象となるに過ぎません。

元々、基礎控除額の4割削減で富裕層に満たない資産保有階層への課税範囲強化により、
都心部居住者への影響大として小規模宅地の特例内容の見直しが検討されていたわけですが、
実際に適用対象となるのは地方の宅地保有者と都心部の富裕層という事になりそうです。

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相続税率や基礎控除額の変遷と改正による影響を考える

昨日は相続税の地域格差の問題と基礎控除についてお話し、
都心部などでの影響を考えてみました。

【参考】「相続税の地域別納税状況と基礎控除額の問題(税務統計より)


そこで、今日はもっと根本的な問題である基礎控除額や税率の変遷の歴史と、
変更された時に生じる影響について考えてみましょう。


財務省のHPには、ここ30年ほどの相続税改正について大まかにまとめられた図があります。

【参考】「最近における相続税の主な改正」(財務省)



税率の累進構造や死亡保険金等の非課税限度等については以下参照
【参考】「相続税の主な改正の内容」(財務省)


昭和63年12月改正前は5億円超の場合、最高税率75%とされていたようです。
よく、「相続が3代続けば財産は無くなる」と言われたりしますが、
確かにこの時代の相続税なら無くなってもおかしくなかったかもしれません。


しかし、今は基礎控除・段階の累進税率・最高税率ともにかなり優遇されており、
相続発生件数に対する課税割合も7.9%から4.2%に減少し、負担割合(以降、実効税率とする)も
17.4%から11.2%へ減少する等、実際の徴収ベースで見てもその影響は大きいと言えるでしょう。


元々基礎控除額の引き上げはバブル景気による土地価格の高騰を受けて、
遺族が相続税を支払えない状況となって自宅を手放さなければならないなどの問題について、
普段の生活が脅かされないようにする為の措置でした。

しかし、現在は毎年のように土地価格が下落(或いは横ばい)しているにも関わらず
過去の基礎控除額がそのまま継続されているのが現状です。




では、仮に基礎控除額を引き下げたとした場合の納税額がどう変化するのか、
各年度の相続税に関するデータを税務統計から抜き出してまとめ、推測してみました。

【参考】「統計年報・相続税(平成元年~平成22年)」(国税庁)



ここで言う相続人は法定相続人(法律で財産を相続する権利が与えられてる人)
とは限らない為、実際の控除合計額は上記の計算結果のようにはなりませんが、
被相続人一人あたりの基礎控除額の変遷を分かりやすくするために同一とみなしました。

ちなみに昭和63年が4.5人と突出しているのは節税対策で多くの養子縁組(法定相続人)が組まれ、
それが反映されたものと思われます。
(昭和63年の相続税法改正前は、養子縁組は全て基礎控除の計算に含まれていたが、
改正後は実子がいる場合1人(いない場合2人)までしか控除計算に組み込まれない。
(特別養子縁組除く※詳しくは【参考】「No.4170 相続人の中に養子がいるとき」))

また、子供の数が減っていたり、婚姻率が減少している影響や被相続人・相続人の高齢化など
被相続人一人あたりの相続人数は減少傾向となっています。


納税額を見てみると、バブル景気前後の頃は流石に大きく、
平成4年は課税価格が18.8兆円、納税額が3.4兆円にも達しています。

それに対して平成22年は課税価格が10.5兆円、納税額が1.2兆円ほどしかなく、
ピーク時の3分の1程度です。


さて、仮に民主党政権当時の条件(基礎控除を図のように変更)で改正され、
控除額が減額されるとともに相続税の課税対象となる相続人数が増加した場合を想定して
平成XX年として合わせて記載していますが、
課税価格の総額から算出される納税額を鑑みると、実効税率水準に変化が無ければ
およそ2,600億円程度の税収増となるようです。

これはあくまでも現時点の税収ですから、今後人口ピーク層が相続対象となる時代が来たときは、
法定相続人の減少と相まって、今より多くの相続税納税義務者が生まれるものと推測されます。
今後の相続税改正はより注意深く見守る必要があるでしょう。


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相続税の地域別納税状況と基礎控除額の問題(税務統計より)

相続税の基礎控除削減の話はここ数年議論され続けていますが、
毎年見送りになっており、自民党政権下に入った今年も調整がつかない状態です。


【参考】「相続税、都市部で負担増 基礎控除見直し、調整難航も」(日経新聞)


相続税は対象となる資産額から差し引く「基礎控除」も縮小する方向で検討に入ったが、
この水準を巡り自民党内で意見が分かれている。

地価の高い都市部に影響しやすい基礎控除の水準については、調整が難航する可能性がある。



そもそも相続税の納税額が地域ごとにどう異なるのかが分かりません。

そこで、国税庁の税務統計から相続税に関する課税状況を参考に、
地域別の納税総額や相続人一人あたりの納税負担額等を割り出してみましょう。


【参考】「税務統計(相続税)1-(3)国税局別の課税状況」より
※「金額」「一人あたり」の単位は百万円


※この数字はあくまでも「相続税を納めたケースの人達」です。
年間の相続発生件数(被相続人数)は平成21年で114万件もあり、
そのうちの4%ほどしか相続税の納付対象になっていないという事になります。
ちなみに相続税の申告書の提出先は亡くなった人(被相続人)
が住んでいる地域を管轄する税務署(海外在住を除く)となり、
財産を受け取った人(相続人)が住んでいる場所ではありません。

【参考】「No.4205 相続税の申告と納税」(国税庁)



上記を見てもわかるように、東京は納付した相続税の総額が約50%を占め、
一人あたりの納付税額も群を抜いて高い数字が出ています。

単に富裕層が多く、高額な相続税発生者が平均を押し上げていると言えなくはない所ですが、
相続財産に占める宅地と家屋の割合が44%程度(同資料5-3相続財産種類別・参照)と
高い事が影響しているともいえ、逆を言えば相続税が発生している範囲の統計ですら44%も
占めているという事は、更に相続財産の少ない範囲では"土地持ち現金なし層"が
多くいる可能性をどう捉えるかが基礎控除改正時には争点となる事が分かります。


ちなみに東京の人口総数は東京都総務局統計部「東京都の人口(推計)」によると、
2012年12月段階で1,322万人であり、総務省統計局「人口推計(平成23年10月1日現在)」による
同時期の全国人口1億2780万人の10.3%に過ぎません。

約10%の人口を占める地域から約50%もの相続税が納付されている現状を考えれば、
潜在的な納付対象者の存在を考えると、”地価の高い都市部への影響”というのも
考えざるを得ないのは確かなのでしょう。


もちろんその中には"選挙対策"という言葉も当然含まれるわけですが、
課税の公平性と言う観点から見れば小規模宅地等の特例(※1)や
夫婦間の居住用不動産の贈与の特例(※2)、配偶者の相続税額の軽減(※3)などの
各種軽減策や、宅地や家屋の相続税評価額は実勢の取引価格よりも元々数十パーセント
抑えられている(※4)事も踏まえて広く議論されるべき問題なのは確かです。

※1【参考】「No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
※2【参考】「No.4452 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
※3【参考】「No.4158 配偶者の税額の軽減
※4【参考】「No.4602 土地家屋の評価
(国税庁)

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プロフィール

楽天家業

Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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