マネー系ウェブマガジンFOLIO vol.5に寄稿しました

以前、当ウェブマガジンのVol.2に寄稿させて頂きましたが、
Vol.5に再び登場させて頂く事になりました。



FOLIO(フォリオ) vol.5※amazonへ


私が担当する記事は第3章の、

「株式投資家、解散価値と闘う - 倒産寸前、その株いくらで買いますか? 」

となります。


普段何気なく利用してるPBR(株価純資産倍率)1倍と解散価値の意味を
メッツという会社のケースを用いて少し掘り下げて考えてみましょう、
という内容になっています。

株式市場で起きる特殊事例好きな人や、低PBR銘柄好きな人、
株価ってそもそもなんなの?と思ってる人なら、是非当記事をお読み下さい。
今後の株式投資ライフに微力ながらお役にたてる事と思います。

それでは宜しくお願い致します。

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マネー系のウェブマガジン「FOLIO(フォリオ)」に寄稿致しました

以前、確定拠出年金関連の寄稿等でお世話になったブロガーのnotsさん(@call_me_nots)
にお誘い頂き、新しく創刊したウェブマガジン「FOLIO(フォリオ)」のVol.2へ
寄稿させて頂くことになりました。




FOLIO(フォリオ) vol.2 (FOLIO:人生を「バランスシート思考」するメディア)※amazonへ


このウェブマガジンは、「人生を"バランスシート思考する"」をキーワードとして、
ライフプラン上、欠かす事の出来ない人生とお金にまつわる情報の提供がその目的とされています。

【参考】FOLIO(フォリオ)(公式HP)



私はvol.2の第2章にある、

検証!アベノミクス相場①:2007年不動産ミニバブルvsアベノミクス相場

を担当させて頂いております。

(※私担当の記事についての試し読みはこちら)


内容は主に、上場会社の不動産流動化関連銘柄についての検証となっており、
過去のデータと現在のデータを用いて、一投資家として実際に感じた事をまとめています。

あの当時、これらの銘柄を売買した方、今売買している人、
そしてこれから売買しようと思ってる人などもご一読頂き、
参考にして頂ければと幸いです。


他の章も不動産について中心に書かれており、
特にFPとしては住宅ローンのお話は興味をそそられる所です。

それではよろしくお願い致します。

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【書評】相続財産は法人化で残しなさい 阿藤芳明・著

元国税調査官(税務調査官)で、現在は資産税を専門として税務をされている方の書籍です。
相続対策は色々手法があれども、当書籍では不動産を利用した法人化による対策を提示しています。


相続対策と言っても、"相続税"に対する対策は後回しでなければなりません。

相続は、「1に分割、2に納税、3,4がなくて5に節税」といわれます。
相続税対策は分割と納税という高い壁を乗り越えたうえでの工夫にすぎないのです。
(p.19)」

と、著者が本文で述べているように、

・争いの無い分割方法として法人化を選択(あくまでも一選択肢)
・納税資金の準備とその対策
・最後に節税対策


という順序で対策を行う必要があります。

何故ならば、予定された分割方法で相続財産を分配できないと
全ての対策に意味が無くなるからです。


仮に相続財産がある一定額あったとしても、
対策にかかる一時的な費用や継続的な維持費用、それに費やす労力を考えれば
その作業自体が無駄になりますので、比較的費用が抑えられる公正証書遺言等で
適正な遺産分割を考える方が時間的・費用的にもメリットがあります。


とは言え、世の中には資産化と呼ばれる方は多くいらっしゃいますから、
その方々向けの対策として”相続財産を法人化で残す”手法が取り上げられているわけです。


対策の具体的手法ですが、

賃貸不動産を既に保有している、或いは現金を多く保有している場合で新規に取得して対策する場合、
今までの管理型法人(不動産の名義は被相続人のままで、その不動産を管理する会社)では、
賃料収入等に対して一定額の管理料(20%を上限)しか認められないので、
所有型法人にしなさい、としています。

そうすれば、賃料収入全てがその会社の収入となり、
法定相続人(財産を保有している被相続人の血縁者等)を株主並びに役員とし、
被相続人を株主に入れなければ相続時に株券の相続は発生せず、
法人の所有資産はそのまま株主である法定相続人のものとなるわけです。

ただし、この状況を作り出すには幾つかの工程を踏む必要があります。
そもそも"相続財産を相続税以下の負担率で移転"が重要なのですから、
単純に何の負担も無く資産が受け渡しできるなら対策をする必要が無いからです。


書籍で挙げられている要点をまとめると、

・被相続人は株主にしない(相続対策)
・設立費用は借入か贈与で対応(財産移転対策)
・法定相続人一人につき1法人(遺産分割対策)
・役員報酬で賃料収入を相殺(課税対策(法人:損金 個人:給与所得控除))
・上物だけを法人に譲渡し、発生する金銭債権(未払い代金)は債権放棄や債権譲渡で対応
(譲渡益課税を避ける為、帳簿価格での譲渡を行う。建物代金は無利息分割払い)
・土地の無償返還に関する届出書を利用して権利金対策(譲渡益課税と相続税対策
))

土地の賃貸借(無償返還の届け出済み)の場合、土地の相続税評価額が更地評価額の2割引きとなる

辺りが重要なスキームとなっています。
分かりやすく権利関係を示すと、



【権利関係】

<被相続人>(建物:譲渡、土地:保有(賃貸借))

建物売却↓ ↑建物代金(未払)

<法人>(建物:取得、土地:借地) →役員報酬(賃貸収益の移転)<親族(法人の役員)>

賃貸契約↓ ↑賃料支払

<第三者>※収益不動産に居住する賃借人


P.63図6を加筆し引用


となっています。

法人を設立し、役員報酬を利用した所得の移転や経費計上は比較的ポピュラーな課税対策ですが、
そこに不動産をからめたり、各個人での法人化により遺産分割もスムーズに行える点で
相続対策としては一つの選択肢になりうると考えます。

ただし、トータルコストを考えると
あまり一般的な利用はしずらいのではとの印象です。
もちろん、デメリットもありますのでその辺りは本書をお読みください。


【参考】「相続財産は法人化で残しなさい(経営者新書)」(amazon)






おまけ


取り上げられているスキームの中に、建物代金の金銭債権を債権放棄により償却する方法があります。
本書では大規模修繕を利用して一時的に繰越欠損金が大幅に溜った場合は
債券放棄により債務免除を行うと同時に、法人側に益金として計上される債務免除益と
繰越欠損金を損益通算する流れを提示しているのですが、
大規模修繕は全額損金算入できるかと言えばそうでもないようです。


【参考】「第8節 資本的支出と修繕費(国税庁)」
URL:http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_08.htm


国税庁側の通達では、
法人がその有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち
当該固定資産の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につき
その原状を回復するために要したと認められる部分の金額が修繕費(抜粋)


と提示しているので原状回復、つまり通常の修繕範囲であれば
全て経費に計上できると認識したくなるものの、実際はどこまでが資本的支出
(固定資産の価値が高まったり耐久性が増えたりする場合の支出)で、
どこまでが修繕費に該当するかは裁量判断となっているようです。


【参考】『23.10.18 「資本的支出と修繕費」』(光本朋浩のブログ)
URL:http://ameblo.jp/malphaplan/entry-11051723934.html


この辺りの曖昧さが俗に言う「見解の相違」という話につながるわけですが、
専門家でも分からない事(この場合は基準そのものが曖昧)は世の中には色々あるんだという事は
肝に銘じておこうと思いました。

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ユニクロイズム 書籍「成功は一日で捨て去れ」より

ユニクロ(ファーストリテイリング)の柳井正代表の著書、
「成功は一日で捨て去れ」 (新潮文庫)
を読んでいて、なかなか含蓄に富んだ言葉が多かったので
序盤について抜粋し、ご紹介します。



「結果的に安定成長はあり得るが、最初から安定成長を望んでいてはいけない」(p.20)


どうしても人間は面倒くさがりの所がありますから、
安定を望み、次のステップに上がる事を躊躇するものです。

しかし、初めから平穏を望んでいては状況が急変した時に対処できず、
時代の波に取り残されてしまう恐れがあります。

安定さを求めると柔軟性を失い、
かえって将来のリスクを高めてしまうことにつながるかもしれません。

また、刺激の無い日々と言うのも得てして退屈なものです。
油断大敵。永続的な安定と言うのもなかなか難しい物なのです。



「衣料品小売業界内の人と僕の考え方が一番違うのは、ぼくはチャンンスというのは
既存のこの業界内には無い、と考えているという事だ。(中略)
洋服に敵対する商品は洋服しか思う浮かばない。それでは同じ狭い市場の中の
同じ財布の奪い合いになってしまう。」(p.21)



属に言う"パイの奪い合い"というものです。

何も奪い合いが悪いわけではありません。
既存の顧客層に対して商品を提供すること自体は
最も効率的でリスクの少ない手法だからです。

ただし、それでは枠外の潜在的な需要に対して訴求する事が難しくなります。

パイの奪い合いという点においては、
もっと大きな視点で考える必要があります。

例えば余暇時間可処分所得です。

可処分所得とは税金や社会保険料などの非消費支出を除いた手取り額です。
これ以上の消費をしようとすれば最早借金するしかありません。

ですから、通常の日常生活上これ以上は使用できない上限額となりますから、
パイの最大値とも言い換えられると思います。
(借金も含める場合は限界値と定義付しておきます)

最大値に対して如何に消費してもらうか。
そのライバルは生活必需品にすら及ぶことになります。

お昼を削ってでも買いたいもの、したい事があった経験はありませんか?
本来なら全くジャンルが異なるはずの2つのセグメントが重なり合って
需要を奪い合っているというのもおかしな話ですが、
可処分所得の最大値は決まっていますから同じ土俵の上に強制的に
立たされてしまうわけです。

世界は金銭で皆つながっています。木を見て森を見ずとならぬよう気を付けたい所です。



「ビジネスの世界では、早く駆け抜けないとそこには死が待っています。
会社も個人も本当に有効な施策を最速で実行し、生き抜いて、成長していくためには、
各自が自問自答して最適解を見つける必要があります。」(p.25)



普段の生活がルーチンワーク化してくると、得てしてこの"スピード感"が失われていくものです。

日々の動きに追われて、
本当はやっておかなければならない事を後回しにした経験はありませんか?

「早くやらなきゃ」

そんな思いを誰もが日々抱いている事と思います。
それが普通なのですから仕方ありません。
人間はそんなに器用には出来ていないのです。

しかし、個人レベルであればそれでも生活が成り立ちますが、
経営者や管理者ともなると話が異なってきます。

後回しにしたことで最悪のケースに追い込まれてしまい、
会社や組織を崩壊させてしまう事につながるからです。

そう、まさに「死が待っている」のです。



「世間とか世の中は自分よりももっとずっと大きな存在なので、
自分の都合などは聞いてくれない。社会的に必然が無ければ失敗する。
社会がその事業を要求するから成功するわけで、本当は何も思い悩む必要などないのだ。」(p.30)



一つ良い例があります。

「田町の勉強カフェで「離婚式マナー講座」-出席者の悩みに応える」(品川経済新聞)
URL:http://shinagawa.keizai.biz/headline/1544/

テレビで話題に上った事もある為、ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、
「結婚式はあるのになぜ"離婚式"はないのだろう。」という疑問を、
仮に思ったとしてもなかなかそれを実践に移そうと行動に移す人はいないわけです。

でも、世間がそれを必要としていたから離婚式の需要は伸びています。
また、派生として上記のような講座まで開催するように至ったようです。

社会が要求しているかどうかはやってみなければわからない。
悩むより行動しろといわれる由縁ですね。



「ユニクロ商品が売れたとしても、たまたま「低価格だから売れた」というのであれば
将来性は全くない。(中略)我々はグローバル化しようとしているので、プライスだけの
勝負だと最終的には海外のディスカウントストアと戦うことになる。
(中略)これではすぐに限界が見えてくる。」(p.50,51)



デフレ環境下では価格戦略が最も重要な企業行動です。
安くなければ物が売れない、だから値段を下げる。
そして原価を引き下げる為に安い物を海外から輸入する。
或いは海外に生産拠点を持つ。

これは世界の各先進国が行っている事ですから
何もおかしい戦略ではありません。

しかし、価格を下げるという行為自体には限界点が存在します。
そもそも物の価値は額面だけで判断されるものではありません。


よく、コストパフォーマンスという言い方がされます。
費用対効果、つまり費用に見合った効用(満足度)が物の価値を決定づけ、
購入の意思決定を左右する、という考え方です。

ならば、例え費用が高かったとしてもその費用以上の満足度が得られるのであれば
人は物に十分な価値を感じ、お金を払うわけです。

価格戦略に限界があるのなら、付加価値戦略に移行する。
これも多くの業界が望んできたことです。


しかし、大手電機メーカーなどは付加価値戦略で消費者側のニーズを見誤った上に、
巨額の設備投資や過剰在庫の影響で危機に立たされています。
また、海外の安い家電製品に押される形で再度の価格戦争に巻き込まれています。

それとは対照的にマクドナルドは一方的な低価格戦略をやめ、
地域別の価格設定や価格帯別商品の拡充、そして店舗の改装や
直営店のフランチャイズ化など、様々な施策を打ち出し続けています。

ユニクロは2004年9月に低価格戦略からの脱却を宣言しました。
とは言え、単純に高い商品を提供するという訳ではなく、機能的で高品質の物を
出来るだけリーズナブルに提供するといういわゆるバリュー戦略です。


さて、ここで重要なのは各企業の戦略よりも
人が使って満足できるものを提供するという点です。

満足すればそれに見合ったお金を払う。
これはどのサービス業界にもつながる事です。

低価格、とりわけ無料で行うビジネスは昨今様々な形で提供されています。
特にウェブ上では無料がまず第一で、そこに広告を設置したり、
有料のコンテンツサービスを作ったりすることで収益化を図っています。

しかし、モノの価値は他者が決めるものと考えれば、
そのサービスの内容が利用者の価値に見合うものであれば低価格である必要はないはずです。

とは言え、実際に行動に移してみなければサービスに対する他者の評価は分かりません。
ユニクロのように失敗を恐れず、サービスのスクラップ&ビルドを繰り返していくほか無いのでしょう。
これは先ほども挙げた"スピード感"とも密接に関係して来ることが分かります。

まさに"先ず隗より始めよ"です。
離婚式のように、何か気付いたらまず自ら動いてみる。
そうするれば自分が考えている以上に現実は思わぬ展開となるのかもしれません。

そして、一つの事が成功したらその成功にしがみつかず、
また次のステップに進む為に新しいアイディアを練る事が
成長を止めない最良の方法なのでしょう。

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【書籍レビュー】デイトレード―マーケットで勝ち続けるための発想術

レビュー書籍:デイトレード―マーケットで勝ち続けるための発想術

本文からポイントのみを抜粋して掲載し、
内容に即した形で私の経験談を交え、解説していきます。

掲載する順序は書籍の記載順通りですが、
私が特に重要だと思った部分のみピックアップしていますので、
あまり気にせず読みたい所だけを読んで頂く方が宜しいかと思います。


<ピックアップ表題>

1.疑問を持つことの危険性
2.ポジションの取り方でトレーディングの8割は決まる
3.毎日考えるべきこと
4.第1の大罪 すぐに損切り出来ないこと
5.第3の大罪 時間軸を変更すること



1.疑問を持つことの危険性 ~第2章 優れたトレーダーへの精神修行~


「トレーディングの最中に「なぜ」を問うことは、自らが悩み、そしておそらくは困惑し、
結果として行動を取る事が出来ないと言う罠にはまっている兆候である。(P74)」

トレード中何度も遭遇する不可解な株価の動き。
その多くはナンピン買いし続けても一向に反転の兆しの無い状況に対して
問いかけられたりするものですが、全く無意味な行為と言えるでしょう。

株価が動く根拠は極端な話をすれば「需給」に過ぎません。
売りが買いを上回ってる。だから株価が下がる。
これ以上でもこれ以下でもありません。

持ち株が上方修正したのに株価が上がらない...なぜ?
一目均衡表の雲を抜けたのに下げた...なぜ?
これだけ買ってるのにまだ下がる、少しも反転しないのはなぜ?

これらになんの意味もありません。
トレーダーとして取らなければならない行動は一つ。
イメージした前提条件が変わっているのならさっさと損切りしてダメージを最小化し、
次のトレードへ向けた体制作りをする事です。

損切りが無意味なのは株価の将来価値を算定し、
そこに向けて買い続ける投資家の話です。
デイトレーダーに業績の後押しは余計な情報です。
目の前にある動きに付いて行く事。
そして、素早く行動する事。

負けた理由を探す意味はどこにも無いのです。
反省会は場が終わってから幾らでも出来ます。





2.ポジションの取り方でトレーディングの8割は決まる ~第2章 優れたトレーダーへの精神修行~


「すべての取引の結果は1つの要因によって決定される。つまり、いつ、どの水準でポジションをとるか、
 換言すれば、いつ引き金を引くかである。(P77)」

この文章に含まれている意味は限りなく深いと思っています。
言葉の表面だけ捉えれば、トレードは単なるマーケットタイミングの問題だと言ってるに過ぎません。
どんな銘柄を選んだとしてもタイミングさえよければ8割は勝てるという事だからです。
(それでも2割負けるのは運の問題でしょう)

しかし、私はここから更に一歩踏み込んだ解釈をしました。
「いつ」と言うのはタイミングです。ただし、どの「いつ」かは本文中には示されていません。
また、「どの水準」というのもこれと言って決められていません。
タイミングが重要と言っておきながら、そのタイミングがいつかは分からないのです。


それなら、「どの水準」から自分なりに考えてみましょう。

水準を考える上で足がかりとなりそうなのはチャートや直近の四本足です。
特に前日の高値や安値、日中の出来高加重平均価格(VWAP)等は参考になります。
VWAPとはその日の平均価格そのものですから、その日、その銘柄に参加した人の総意と
言い換えても良いかもしれません。

なら、VWAP前後では買いと売りの需給が拮抗すると考えても良いかもしれません。
と言う事は、大きく上方に乖離した状態からVWAPに向けて下落した場合、
あるいは大きく下方に乖離した状態からVWAPに向けて上昇した場合、
そのVWAPという水準では一度マーケットが反転する可能性があると
読み替える事が出来ると仮定してみましょう。

これで「どの水準」は決定されました。

続いて「いつ」エントリーすべきかを考えてみましょう。

いくらVWAPから乖離している状況とは言え、
売りの需要、あるいは買いの需要があまりにも多すぎては意味がありません。
この場合、マーケットが乖離している状況がそのまま続き、
その水準で取引され続ければVWAPも自然とその価格に近づいてくるからです。

また、一方的な動きに晒されている時に無理に動いても、
結局はマーケットに対して「なぜ」を繰り返す袋小路に陥る結果が導き出されます。
需給はデイトレードに置いては絶対法なのです。

では、特定のマーケット参加者による一方的な需給への関与ではなく、
不特定のマーケット参加者による感情に左右された需給の歪みが
一時的に発生している状況だったら?

これは乖離が修正されるチャンスと言えるでしょう。
その反転のタイミングを計るのが上記の仮定では3点あります。

・VWAPとの一定以上の乖離率を手掛かりにする
・VWAP水準に接近したタイミングに的を絞る
・板状況から買いを入れれば反転しやすい流れを作り出せる


の3点です。

3点目は1,2点目と複合的に利用できればより効果的です。
これで、「いつ」「どの水準」でトレードするかが決定されました。
後は実践、という流れに持っていけるわけです。

つまり、ここで提示された文章には表面的な意味合いだけでなく、
トレードそのもののストラテジー(取引手法と考え方)が重要である事を示しているわけです。
この辺りはシステムトレードを経験されている方はわかりやすいかもしれません。

逆に感覚的にトレードされている方はその考えにブレが大きく、
次のトレードに結果をフィードバックしにくいと言う点では
現状のアローヘッドとアルゴリズム全盛のマーケットでは若干危険を孕んでいると言えるでしょう。
ただし、感覚的な物が機械的な物に対して劣っているわけではありません。
マーケットの機微は人間的な感性でのみ捉えられる場面があるからです。





3.毎日考えるべきこと ~第2章 優れたトレーダーへの精神修行~


1)考えること 考えすぎる事はよくない事である(P122)
2)想像力 いたずらに想像力を働かせる事は問題である(P122)
3)恐怖 恐怖は知的な行動の妨げとなる(P122)
4)欲 「ブル(強気)とベア(弱気)は儲けるが、ピッグは何も得られない」(P123)
5)情報 情報がありすぎると想像力を刺激してしまう(P123)
6)期待 期待しすぎること、あるいは期待水準が高すぎることは、経験の少ない初心者である証である(P123)
7)過度な調査 過度に調査することは行動を起こす事を妨げ、不確実性を増加させる(P123)
8)希望 希望は、まさに行動が必要な時に行動を起こさないように仕向けるもの(P124)


1)考えること 考えすぎる事はよくない事である(P122)

自分のトレード手法を組み合わせたら後はひたすら繰り返す必要があります。
ある程度の領域になれば、今度は考えずとも同様の行動ができるようになるわけです。
習うより慣れろ。正し、その為にも自分のトレードの引き出しを多く持つ必要があります。


2)想像力 いたずらに想像力を働かせる事は問題である(P122)

値動きの裏に潜む理由など調べても秒単位、分単位のトレードには
値動きと言う事実以上の意味はありません。
現実に起きている事を認識し、それに従って行動すべきであり、
そこに余計な想像を働かせる必要はありません。


3)恐怖 恐怖は知的な行動の妨げとなる(P122)

恐怖は冷静な判断能力を鈍らせます。
行動は間違っていないのに金額の大きさや市場に対する懐疑心が元で
ポジションを閉じてしまう事は数知れません。

ほんのわずかな動きにすら敏感に反応し、
その後のマーケットの大きな動きを自ら手放してしまう事は、
人間が中々乗り越えられない弱点の一つでしょう。


4)欲 「ブル(強気)とベア(弱気)は儲けるが、ピッグは何も得られない」(P123)

トレーディングは大儲けを狙っても、何も言い事がありません。
直前にマーケットで大きく儲けた時や、連戦連勝を重ねている時などは要注意です。
必ず脇が甘くなり、大きなポジションを取ったり信用枠一杯までナンピン買いする事で
それまでの勝ちを吐き出す事になるからです。

トレーディングは儲けを細かく積み重ねることに力点を置く必要があります。
また、どんなに勝ち進んでいたとしても、それまでの手法を変えるべきではありません。
強気と欲深は異なります。マーケットに耳を貸さなくなった時、貴方の目は濁りきり、
知らぬ間に近づいた魔物により、腹に溜まった脂肪を無理矢理喉から引きづり出されることになるでしょう。


5)情報 情報がありすぎると想像力を刺激してしまう(P123)

マーケットには様々な情報が溢れています。
また、それに対しての考え方も千差万別です。
情報を得る事は重要ですが、多くの情報を得ようとし、
それ以上にその後の動きを想像してしまうと
トレーディングの妨げとなってしまう事があります。
重要なのは情報に対してどう株価が反応するかです。


6)期待 期待しすぎること、あるいは期待水準が高すぎることは、経験の少ない初心者である証である(P123)

当然ながらマーケットにエントリーする場合、利益が上がる事を期待して金銭を投じるわけですから
ある程度期待感をもって参入する事が常ではあります。しかし、高すぎる期待は足枷となります。
それまでのデータからかけ離れたような利益水準を期待したり、マーケットが悪環境にもかかわらず
自分のトレードだけは普段と変わらず収益が得られる事を期待したり、現実とのギャップが大きすぎる
危険な期待は避けるべきです。


7)過度な調査 過度に調査することは行動を起こす事を妨げ、不確実性を増加させる(P123)

短期のトレーディングではマーケットから得られる情報が多くあります。
この為、エントリーに至る過程を複雑化せず、その結果の分析も容易にできるよう単純化すべきです。
長期投資であれば多くの分析を必要としますが、トレーダーを目指すのであれば
行動から結果までの枠組みを一つの流れとし、トレードに不必要な調査はすべきではありません。


8)希望 希望は、まさに行動が必要な時に行動を起こさないように仕向けるもの(P124)

希望はトレーダーにとって最大の敵です。
含み損を抱えた時、ナンピンし続ければ最後は必ず自分の平均単価まで株価が戻ると祈り続け、
挙句の果てにはそれまでの収益をものの見事に吐き出します。

希望は思考停止とともに訪れます。
まさに神頼み。危険な兆候です。
この希望を何度持ってしまうかで、その後のトレーダー人生が決まると言っても過言ではありません。
希望は全ての理性的な行動の外にあるものと思って下さい。
トレーダーが最も避けなければいけない敵なのです。





4.第1の大罪 すぐに損切り出来ないこと ~第5章 トレーディングにおける7つの大罪~


「熟練したトレーダーが最も頻繁に失敗する事はなんですか?」
「我々の答えは、「早期に損失を受け入れられず、損切ることが出来ない事」である。」(P164)


損失をコントロールできるかどうかがプロとして生活できるかどうかの重要なポイントです。
マーケットへ常に全力で挑む姿勢は必要ですが、常に全力でポジションをフル稼働させて望むことは、
退場のリスクを高めてしまう事につながります。

確かに多くの資産を短期間で築き上げるには、リスクという代償を支払う以外ありません。
しかし、だからこそ、再建可能な範囲でのトレードを常に心がける必要もあるのです。

また、損切りが出来ない上でのナンピン買いという、単にリスクのみを高め続ける
不要な行為は本来すべきではないのです(とはいえ何度もやってしまうのが人間ですが)

私自身、同一銘柄の信用全力二階建てナンピン自爆を過去何度も経験しています。
それをする度に、「さっさと損切りして次のチャンスを待つべきだった」と反省します。
しかし、その反省を次のトレードに生かせなかったからこそ、
トレードの世界から足を洗う羽目になったのです。

まずはナンピンをしない事、そして損切りを素早く行う事。
損失を受け入れれば、その後のトレードになんら影響がない精神状態を作り出せるように訓練する事。
それらがトレーディングで成功するには最も重要な行為なのです。





5.第3の大罪 時間軸を変更すること ~第5章 トレーディングにおける7つの大罪~


「この時間軸の「変更」は損切りを無視する事を正当化する事に他ならない。」(p172)
「時間軸を変更する大罪は最終的にはトレーダーの決意を蝕み、自由に考え行動する能力を奪い、
 そして常に哀れな犠牲者へとらくごさせるものである。」(p173)


デイトレーダーが享受できる最大の利点は日中でトレードを完結する行為そのものにあります。
それはなぜか?マーケットが開いていない間の不測の事態に対応する必要が無いからです。

それにもかかわらず、自分の考えの通りにマーケットが動かなかったからと言って、
日中に決済すべきポジションの時間軸を変更し、翌日、或いは翌週へ持ち越す行為は
最大の利点を自ずから捨てているだけに留まらず、不測の事態という新たなリスクまで
背負うことになっている問題をもっと認識しなければなりません。

特にしてはならないのが損切りできず、ナンピンし続け、
追証を支払ってまで翌日まで持ち越す行為です。
私も過去に何度となくやった経験がありますが、
これほど意味のない行為はありませんでした。

もちろん上昇トレンドが継続している時は成功する場合もあります。
しかし、下降トレンドに市場が変わった瞬間、突然牙をむいてくるのです。
もはや骨すら残さず貴方の身から根こそぎ奪っていくでしょう...


損失を認められない事と時間軸を変更する事。
この2つは同時に訪れ、そして徐々に自分の精神と資産を蝕み、
最後は人生そのものを狂わす魔性の誘いであると心すべきです。



以上、私が何度も読み返したポイントから抜粋し、
自分の体験談を含めてお伝え致しました。

トレーダーを目指すなら読んで損は無い書籍だと思います。
基本的にはトレードをする時の心構えが載っています。






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プロフィール

楽天家業

Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。(出雲 充)

【書籍の解説】不可能と言われていたミドリムシの大量培養に成功し、食糧問題からエネルギー問題まで解決の糸口に繋がる手法を模索する社長さんが書かれた本です。
 事業自体はミドリムシ入りのクッキーが世の中で話題になった頃合いに知ってはいましたが、元を辿れば旧ライブドアに直接出資して貰っていた経歴がある等、紆余曲折あって様々な艱難辛苦を乗り越え、少なからず各専門分野の人達に共感を得て徐々に資本関係を構築し、様々なサポートがあって倒産危機を乗り越えながら泥臭く経営してきたという想像だにしない様々なエピソードを持っている事をこの本で知りました。
 上場と言う華々しさに至るまでの苦難の道のりを是非ご覧いただきたいと思います。

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