先日成立した年金関連法改正の重要ポイントまとめ

2012年12月25日冒頭注意文加筆(赤文字)
※政権交代により、仮に消費税増税が見送られた場合財源確保が出来ず
 施行時期が先送りになる可能性があります。



「社会保障と税の一体改革」の年金関連法のうち、
先日成立した法律には幾つか重要なポイントがありますので
29日に公開された資料からピックアップしていきましょう。

【参考】「年金制度が改正されました(社会保障・税一体改革関連)厚生労働省


【改正法の主な内容】(カッコ内は施行日)※時系列順

1.遺族基礎年金の父子家庭への支給を行う(平成26年4月1日)
2.年金の受給資格期間を現在の25年から10年に短縮する(平成27年10月1日)
3.厚生年金に公務員及び私学教職員も加入し、2階部分は厚生年金に統一する
(平成27年10月1日)
4.共済年金にある公的年金としての3階部分(職域部分)は廃止する。
(平成27年10月1日)
5.短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大を行う(平成28年10月1日)


【その他細かい改正事項】

・付加保険料の納付期間の延長
・国民年金任意加入者の未納期間の合算対象期間への参入

 ※(交付日から2年を超えない範囲内で政令で定める日)



それでは、それぞれ見ていきましょう。




1.遺族基礎年金の父子家庭への支給を行う(平成26年4月1日)

遺族基礎年金とは国民年金の被保険者(又は被保険者であったもの)が
死亡した場合に生計を維持されていた子のある妻、または子に対して支給されています。

つまり、「子のある夫」には一切支給がありませんでした。

そこで、改正法では「子のある妻」ではなく「子のある配偶者」とし、
父子家庭への支給が開始される事になります。



2.年金の受給資格期間を現在の25年から10年に短縮する(平成27年10月1日)

これが今回の大きな改正点です。
今までは25年の受給資格期間(特例除く)を満たさなければ
年金が一切支給されませんでした。

しかし改正によって10年になるわけですから、60歳以降65歳までの任意加入期間、
65歳以降70歳までの特例加入期間、そして何よりも2012年10月1日から施行される
年金確保支援法による過去10年分の未納期間分の後納制度
を利用すれば、
年金の受給が可能となるわけです。



3.厚生年金に公務員及び私学教職員も加入し、2階部分は厚生年金に統一する
(平成27年10月1日)
4.共済年金にある公的年金としての3階部分(職域部分)は廃止する。
(平成27年10月1日)


公務員等も厚生年金に加入する事になる為、
改正時までに制度的な差異を解消する事になります。

特に大きな点を上げると、(厚:厚生年金、共:共済年金)

・被保険者の年齢制限(厚:70歳まで・共:制限なし(私学共済除く))
・障害給付の支給要件(厚:保険料納付要件あり、共:保険料納付要件なし)
・遺族年金の転給
  厚:遺族年金受給中の子供のいない妻が死亡すると、その遺族年金は支給ストップ
  共:遺族年金受給中の子供のいない妻が死亡した時、一定の場合、
    その遺族年金が父母に支給される

となっています。


また、職域加算部分が廃止される為、新たな制度を設定する予定です。
(今年の5月には確定拠出年金の加入対象者に公務員を含める可能性が
取り上げられていた為、合わせて議論の対象となるかと思います。)

【参考】「確定拠出年金の加入対象者に専業主婦や公務員も?



5.短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大を行う(平成28年10月1日)

社会保険の強制適用事業所(法人等)の場合、
現行では週30時間以上の労働者が対象となっています。

しかし、社会保険の扶養範囲で働く事を目的として労働時間を短縮するなどの傾向が見られたり、
労働時間の問題で非正規労働者が加入できない状況などを是正する為、
週20時間以上等(検討中)の条件緩和を行う事で加入対象者を増やす事を目的としています。



ここまでが大きな改正点です。

次に細かな改正点を見てみましょう。





・付加保険料の納付期間の延長

付加保険料とは国民年金の保険料に月額400円加算して支払う事で、
将来の年金額が200円増えるという制度の事です。

単純に計算して2年で元が取れるの為、加入を勧める事が多いのですが、
あくまでも任意加入の制度として取り扱われているので、
翌月末尾の納付期限までに国民年金保険料と共に納付しなかった場合は、
加入を辞退したものとして取り扱われていました。
(一度納付しないとその時点で以降の納付不可)

しかし、国民年金の納付は時効が2年である事と、
保険料は合算して納付用紙が送られて来るため、
再度納付用紙の配布が必要になるなど事務手続き上の負担が大きかったこともあり、
加入辞退の制度は廃止されたようです。



・国民年金任意加入者の未納期間の合算対象期間への参入

昭和36年4月から昭和61年3月以前の期間は
サラリーマンの配偶者等に関しては国民年金への加入は任意でした。
(今は第3号被保険者として加入しています)

また、学生は平成3年3月以前まで同じく任意加入対象者として取り扱われていました。

しかし、その時期に国民年金に任意加入しながら保険料を支払わなかった場合は、
国民年金の合算対象期間(年金額の計算には入れないが、受給資格[現行25年(改正後10年)]の
算定時に加算する期間)として計算される事が無かったわけです。

任意で加入しなかった期間は加算されるのに、
任意で加入しながら保険料を支払わなかった人が加算されないといういびつな構造だったため、
加算を認める方向に変わりました。





このように、大きな点から小さな点まで色々と変わっています。
特に25年から10年への変更だけでも覚えておきましょう。

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機構団信を利用せず収入保障保険で代替?住宅ローン契約者向け銀行窓販

先日、日経新聞に以下のような記事が掲載されていました。


「りそな、収入保障保険取り扱い 住宅ローン契約者向け」
 2012/8/27 2:00日本経済新聞 電子版


 りそな銀行は住宅ローン契約者向けの保険窓口販売を強化する。27日から契約者の死亡後に毎月一定額を支払う収入保障保険の取り扱いを始める。融資申し込み時点から保険の募集ができるように規制緩和されたのを受け、住宅ローン利用者への提案を進める。

URL:http://www.nikkei.com/article/DGXNZO45411490W2A820C1NN7000/


意図してる方向性が団体信用生命保険の代わりとしてなのか、
はたまた大黒柱が亡くなってしまった後の家族の生活費を含めてまでなのか、
販売の戦略と顧客のニーズがどちらに向いているのかはわかりませんが、
ここでは前者として話を進めようと思います。


前者であるなら、民間の住宅ローンは借入金利に団体信用生命保険料が含まれますので、
恐らく住宅金融支援機構のフラット35契約対象者に向けた販売だと思われます。

何故なら、フラット35契約者の団信(機構団体信用生命保険)加入は任意だからです。


機構団信加入者の比率は平成21年度時点で87.3%()となっており、
当初の死亡保険の見直しと合わせ、潜在的な販売余地があると見込まれた上での
戦略だと思われます。

第14回独立行政法人評価委員会 住宅金融支援機構分科会 議事録(財務省)


ちなみにりそな銀行で販売される保険は、
T&Dフィナンシャル生命保険の「家計にやさしい収入保障」となります。

【参考】【家計にやさしい収入保障】無配当収入保障保険(無解約払戻金・Ⅰ型)

こちらを用いて、機構団信加入のケースと収入保障保険のケースを具体的に試算して
比較してみる事にしましょう。


【注意文】

※上記保険は保険料の試算が出来ない為、パンフレットに記載された保険料表を参考に、
 それに合わせる形で住宅ローンを組成したものとして仮定する。

※収入保障保険は本来毎年一定額を年金形式で受け取るタイプの保険だが、
 雑所得の回避を目的とする為、被保険者死亡時に一括請求する事とする。
 (この際、相続税の課税対象となるが、ここでは考慮しない)

※一括請求の場合は保険金総額が年金払いに比べて減額される事に留意し、
 年金支払時の原資は年率1%で運用されるものと仮定して、正味現在価値を求め、
 その金額が住宅ローンの残債と同一になるように設定する。
 例)月額20万円、保険期間30年であれば保険金総額の正味現在価値は約6200万

※元利均等返済の場合、金利水準によっては中途で残債が保険金を上回る為、
 元本の返済シミュレーションを行い、期間途中の残債超過分が発生しない範囲で
 借入額を再調整する。

※収入保障保険加入で発生する生命保険料控除は考慮しない

※フラット35Sのような当初の金利引き下げ期間は考慮しない

※繰り上げ返済は考慮せず、返済期間が満了するまで払い続けたとする




■フラット35の条件

属性:30歳男性
借入金額:5400万円
返済方法:元利均等
返済期間:30年
借入金利:2%

機構団信保険料支払総額:3,248,300円


■収入保障保険の条件

属性:30歳男性
保険金額:年金月額20万円(×保険期間=7200万円(当初正味現在価値6200万円))
保険期間:30年
標準体保険料率:6,080円(月額)-A
健康体保険料率:4,320円(月額)-B

A期間合計:6,080円×12か月×30年=2,188,800円
B期間合計:4,320円×12か月×30年=1,555,200円


■団信保険料との差額

A-機構団信=1,059,500円
B-機構団信=1,693,100円



となりました。

元のローン金額が大きいだけあり、その差も比較的大きな数字となりました。

ただし、収入保障保険の一括受取時の現価計算はあくまでも独自の計算ですから
実際の数字と異なる点は十分に御考慮頂きたいと思います。


また、機構団信は残債に対して一律の保険料率が掛けられており、
繰上げ返済を早期に行えば当然、支払総額も大幅に下がる事も注意です。

民間生保は運営母体が破たんすれば保険金が全額保障されるものではありませんし、
機構団信はあくまでも債務の弁済を目的としていますから、
期間途中の残債超過等を気にする必要もなく、相続時の保険金の受取等も発生しない為、
税金や受取方法を遺族が気にする必要もありません。


加えて、収入保障保険は契約時の年齢が上がるごとに保険料水準が上がる事や、
年金月額が10万円以上とされている為、2000万円前後ほどの物件であれば
保険金の総額が超過しすぎる可能性もあります。


状況の変化に強く幅広くカバーする団信、安定した返済に強い収入保障保険、
と言った所でしょうか。他にも配慮すべき点はありますので、
ご検討される人は十分に理解された上でご利用いただけますよう宜しくお願いします。

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消費税増税、でもその前に -消費税が掛らない取引がある?-

私たちが普段何気なく支払っている消費税、その増税が決定された今、
家計への負担は免れない状況になりました。

第一生命経済研究所の試算によれば、消費税率10%時の負担増加額は、
世帯年収500万円の場合で年間約12万円と言われています。


この数字を見て、「やはり増税の影響は厳しい」と思う人もいれば、
もしかしたら「おや?」と思う人もいるかもしれません。

世帯年収が500万円ですから、それらが全て消費に回されているとしたら
年間の負担増額は25万円のはずです。

ですが、実際はある程度貯蓄に回されていたり、所得税や社会保険料として天引きされる事で
食費や光熱費のような消費に回される金額はぐっと下がる事になります。


また、消費税が課税されない消費もある事はご存じない方も多いです。
具体的には家賃や医療費でしょうか。


一般家庭が住宅を借りた場合、支払う家賃には消費税が掛らない事になっています。
健康保険が適用される医療費(診察料やお薬代)についても消費税が掛りません。
(ドラッグストア等で販売している風邪薬や湿布などは消費税が掛ります)


このように、消費に回されないお金(貯蓄)、消費とは関係の無い費用(税金・社会保険料)、
消費だけど消費税が課税されない費用(家賃や医療費等)を年収から差し引いた
残りの金額がどの程度かを試算して算出された数字が年間12万円なわけです。


では折角なので、消費税が課税されない取引全般について学んでみる事にしましょう。



<消費税の仕組み>


税務大学校・税大講本「消費税法」第2章の図より引用



消費税が課税されない取引には3つの種類があります。

それは、


1.不課税取引 

  国内において事業として対価を得ることを目的としない資産の譲渡と輸入取引


2.非課税取引

  国内において事業として対価を得て行う資産の譲渡等であっても、
  課税対象になじまないことや社会政策的配慮から消費税を課税しない取引


3.免税取引

  資産の譲渡等について一定の要件を満たした場合(主に輸出取引)について
  消費税を免除する取引


の3つです。

【参考】「No.6209 非課税と不課税の違い(国税庁)」
URL:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6209.htm
【参考】「No.6551 輸出取引の免税」
URL:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6551.htm

なぜ3つに分けられているかと言えば、各企業が最終的に納付する、
或いは還付を受ける消費税額を決定する為の計算上の問題なのですが、
ここでは話の本筋ではないので置いておきます。


それでは対象となる取引を列挙してみましょう。


■不課税取引の場合

・給与、賃金
・寄付金、祝い金、見舞金、補助金等
・無償による試供品や見本品の提供
・保険金や共済金
・株式の配当金やその他の出資分配金
・資産について廃棄をしたり、盗難や滅失があった場合
・心身又は資産について加えられた損害の発生に伴い受ける損害賠償金(※条件あり)


【参考】「No.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例(国税庁)」
URL:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6157.htm


■非課税取引の場合

・土地の譲渡及び貸付け
・有価証券等の譲渡
・支払手段の譲渡
・預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
・郵便事業株式会社、郵便局株式会社などが行う郵便切手類の譲渡、
 印紙の売渡し場所における印紙の譲渡及び地方公共団体などが行う証紙の譲渡
・商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
・国等が行う一定の事務に係る役務の提供
・外国為替業務に係る役務の提供
・社会保険医療の給付等
・介護保険サービスの提供
・社会福祉事業等によるサービスの提供
・助産
・火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供
・一定の身体障害者用物品の譲渡や貸付け
・学校教育
・教科用図書の譲渡
・住宅の貸付け


【参考】「No.6201 非課税となる取引(国税庁)」
URL:http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6201.htm


■免税取引の場合

・国内からの輸出
・国内と国外との間の通信又は郵便若しくは信書便
・旅行業者が主催する海外パック旅行のうち、企画旅行について(※)

・以下下記リンク先参照

【参考】「第2節 輸出免税等の範囲」
URL:http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shohi/07/02.htm
※参考「海外旅行を取り扱う旅行代理店の消費税の取扱い」
URL:http://lohcame-zeirishi.cocolog-nifty.com/taxnewsletter/2012/05/post-597a.html

と決められているようです。


ちなみに学校関係の消費税の取り扱いは少し複雑で、
検定済教科書等は非課税でも、補助教材は学校が指定したとしても課税取引に該当するようです。

【参考】「第12節 教科用図書の譲渡関係(国税庁)」
URL:http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shohi/06/12.htm

また、有価証券の譲渡自体は非課税ですが、それに絡んで発生する委託手数料等は課税対象となります。


消費税はとても奥が深いので調べて見ると面白いのですが、
個別ルールがとても多くて個人では中々分かりずらい面も多い事が分かります。

これだけ毎日支払っている身近な税のはずなのに全体像が見えずらいと言うのも
なんだか不思議な話だな、と思った次第です。

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住宅ローン返済遅延でも任意売却を利用して住み続ける方法例

住宅ローンの返済が滞った場合の救済策と言えば中小企業金融円滑化法による
返済期間の延長等返済のリスケジュールや、任意売却、住宅を他人に貸出しての
返済継続等が挙げられますが、任意売却を利用した変形例として
下記サービスが取り上げられていました。


「住宅ローン返済遅延でも賃借で居住継続 不動産会社がサービス 」

 不動産業のランドマーク(静岡市、小倉定行社長)は住宅ローンが返せなくなっても、一定の条件を満たせば賃借人として住み続けることができる任意売却支援サービスを9月に始める。債務者に住宅を賃貸しする投資家を探して物件を売却。住宅ローンより安い賃料を設定しながら、一定の投資利回りも実現する。年間10件の契約を目指す。

URL:http://www.nikkei.com/article/DGXNZO45273110S2A820C1L61000/

(注:日経新聞の電子版に登録していないと記事の詳細は読めません)


実際に上記で取り上げられている条件に当てはまるケースがあるのかどうか、
掲載されている情報を元に、各種諸条件を与えて検証してみます。

【条件】
・フルローンでの借り入れを想定(ローン借入額=当初物件価格(市価))
・新築物件(マンション)を購入後の物件価格(市価)の推移は、
 10年目3割、15年目4割、20年目以降5割()下落を想定
・市場価格に対して競売価格は6割、任意売却価格は7割を想定
・家賃は住宅ローン返済額の7割 (条件A)
・家賃と残債月返済額の合計が、元のローン返済額の9割 (条件B)
・残債の債権(無担保債権)はサービサーに譲渡され、ある程度までカットされた上で
 住宅ローン返済残期間と同等の返済期限で再計算されると仮定(遅延損害金は無視)
 (先に挙げた諸条件により、返済額は元のローン返済額の2割が上限となる)(条件C)

 →条件A,B,Cを検証し、成立するかを判断する

参考URL:http://suumo.jp/edit/chuko/5nenkatuyou/100922/index.html



注:見た目を分かりやすくするため、計算後の1,000円未満は四捨五入

■借り入れ条件

住宅ローン借入額:2500万円
返済期間:35年
返済方法:元利均等
金利タイプ・金利:全期間固定金利 2.35%(保証料込)
毎月の返済額:8.7万円


※金利等はみずほ銀行のケースを参照
 URL:http://www.mizuhobank.co.jp/loan/housing/housing_loan/plan/zenkikan_kotei.html



Q1.15年目に任意売却し、残債が5割カットになった場合

【元家主】
残債:1671.9万円
残期間:20年
任意売却価格:2500万円×60%×70%=1050万円

サービサー譲渡時の残債:1671.9万円-1050万円=621.9万円
5割カット後:311万円
月額返済額:311万円÷20年÷12か月=1.3万円<8.7万円×20%=1.7万円 ※条件C成立

【投資家】
物件取得価格:1050万円
年間の想定家賃収入(表面利回りベース):1050万円×10%=105万円
月間家賃収入:105万円÷12か月=8.8万円<8.7万円×70%=6.1万円 ※条件A不成立

元家主の毎月支払額:8.8万円+1.3万円=10.1万円>8.7万円×90%=7.8万円 ※条件B不成立


A1.この条件では掲載記事条件を満たさず



Q2.20年目に任意売却し、残債が5割カットになった場合

【元家主】
残債:1324.3万円
残期間:15年
任意売却価格:2500万円×50%×70%=875万円

サービサー譲渡時の残債:1324.3万円-875万円=449.3万円
5割カット後:224.7万円
月額返済額:224.7万円÷15年÷12か月=1.2万円<8.7万円×20%=1.7万円 ※条件C成立

【投資家】
物件取得価格:875万円
年間の想定家賃収入(表面利回りベース):875万円×10%=87.5万円
月間家賃収入:87.5万円÷12か月=7.3万円>8.7万円×70%=6.1万円 ※条件A不成立

元家主の毎月支払額:7.3万円+1.2万円=8.5万円>8.7万円×90%=7.8万円 ※条件B不成立


A2.この条件では掲載記事条件を満たさず



Q3.25年目に任意売却し、残債が5割カットになった場合

【元家主】
残債:933.6万円
残期間:15年
任意売却価格:2500万円×50%×70%=875万円

サービサー譲渡時の残債:933.6万円-875万円=58.6万円
5割カット後:29.3万円
月額返済額:29.3万円÷10年÷12か月=0.2万円<8.7万円×20%=1.7万円 ※条件C成立

【投資家】
物件取得価格:875万円
年間の想定家賃収入(表面利回りベース):875万円×10%=87.5万円
月間家賃収入:87.5万円÷12か月=7.3万円>8.7万円×70%=6.1万円 ※条件A不成立

元家主の毎月支払額:7.3万円+0.2万円=7.5万円<8.7万円×90%=7.8万円 ※条件B成立


A3.この条件では掲載記事条件を満たさず




検証の結果、上記条件では条件Aを満たす可能性がとても低い事は分かりました。
条件Aが満たされるには、そもそも投資家が購入するときの任意売却での価格が
十分に低い事が成立のカギと言えそうですから、
この手法による救済が可能な想定ケースは、


・フルローンに近い形で借り入れ
・当初返済期間がそこまで長くない
・毎月の返済額が高い
・物件の市場価格が低い
・任意売却後も残債が多く残る
・返済開始から十分な期間が経っている



辺りの条件が複数必要である可能性が考えれれます。

そこで、上記条件に当てはまるような形に条件を変更してみます。



住宅ローン借入額:2500万円
返済期間:25年
返済方法:元利均等
金利タイプ・金利:全期間固定金利 2.25%(保証料込)
毎月の返済額:10.9万円



15年目に任意売却し、残債が3割カットになった場合(物件価格は市場価格の5割)

【元家主】
残債:1170.7万円
残期間:10年
任意売却価格:2500万円×50%×70%=875万円

サービサー譲渡時の残債:1170.7万円-875万円=295.7万円
3割カット後:207万円
月額返済額:207万円÷10年÷12か月=1.7万円<10.9万円×20%=2.2万円 ※条件C成立

【投資家】
物件取得価格:875万円
年間の想定家賃収入(表面利回りベース):875万円×10%=87.5万円
月間家賃収入:87.5万円÷12か月=7.3万円<10.9万円×70%=7.6万円 ※条件A成立

元家主の毎月支払額:7.3万円+1.7万円=9.0万円<10.9万円×90%=9.8万円 ※条件B成立



このケースでは全ての条件を満たすことが出来ました。

利用できる可能性のあるケースはかなり限定化されそうですが、
任意売却を絡めた一つの手法としてこういうのがあるという事だけは
頭の隅に留めて置こうと思います。

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厚生年金保険料率改定のお知らせと労働者負担や対策について

日本年金機構から平成24年9月分以降の改定保険料率について通知が来ていました。
現行は16.412%の所、変更後は16.766%となっています。


【参考】「保険料額表(平成24年9月分)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)」
URL:http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=1982 (日本年金機構)


現在厚生年金保険料率は毎年0.354%ずつ改定されており、
2017年9月以降分の改定(最終的に18.3%)まで続いていくことが
平成16年の年金制度改正時に決定しています。


【参考】「年金制度改正のあらまし 平成16年年金制度改正(厚生労働省)」
URL:http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kaisei-h16.html


もちろん厚生年金保険料は労使折半の為、
実質的には労働者側の負担は最終的に9.15%となるわけですが、
社会保険料等いわゆる法定福利費の負担増加は会社側が支給する
法定外福利費(住居補助・食費補助等)を調整する事で一定程度賄われているのも事実であり、
少しずつ労働者の手取り賃金を減少させる要因にもなっています。


【参考】「社会保障費の実質負担者は誰か? ~事業主との労使折半について~」
URL:http://fpdiary.blog23.fc2.com/blog-entry-197.html


ではこの先少しでも家計への負担を和らげるためにはどうすればよいか?
一般的なアドバイスに従えば節約をする事で支出を減らしたり、
収入を増やすために自己投資をしようという話になるかと思います。

ただし、節約だけでは限界もあり、自己投資は最終的に給与として上乗せされるのであれば
保険料の負担もそれに比例して増加するのも事実です。
(もちろんそれ以上に手取りは増えますから、給与が増えた方が良いのは確かです)

そこで、単純に収入を増やすのではなく、保険料が増えないような収入口の確保、
というのも一つの案として挙げられるでしょう。


厚生年金保険料は文字通り、厚生年金保険に加入している人が受け取る
給与に対して課せられるものですから、それ以外の収入である雑所得や一時所得、
事業所得等には基本的に関係が無い事になります。

とは言え、副業禁止とされている会社で給与所得以外の所得を得るのはリスクが高いですし、
株式やFX等で収入を増やそうとしてもこれらは確実性のあるものではなく、
安定した収入を売る手段とは言えない事になります。

そういう人は、条件に当てはまるのであれば確定拠出年金に加入する事で節税を行ったり、
非課税所得(法律的に非課税の所得等)を増やすなどの別途対策が必要となるでしょう。


【参考】「税金を払わない働き方」
URL:http://fpdiary.blog23.fc2.com/blog-entry-266.html


また、社会保険料等全体的な負担が増える前にとにかく働いてセミリタイアを達成する、
或いは自ら事業を起こして雇われ人を卒業するなど、いかようにも対策は出来ます。


手法は様々ですが、とにかく本人の負担になり過ぎない事、継続性がある事が求められます。

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楽天家業

Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。(出雲 充)

【書籍の解説】不可能と言われていたミドリムシの大量培養に成功し、食糧問題からエネルギー問題まで解決の糸口に繋がる手法を模索する社長さんが書かれた本です。
 事業自体はミドリムシ入りのクッキーが世の中で話題になった頃合いに知ってはいましたが、元を辿れば旧ライブドアに直接出資して貰っていた経歴がある等、紆余曲折あって様々な艱難辛苦を乗り越え、少なからず各専門分野の人達に共感を得て徐々に資本関係を構築し、様々なサポートがあって倒産危機を乗り越えながら泥臭く経営してきたという想像だにしない様々なエピソードを持っている事をこの本で知りました。
 上場と言う華々しさに至るまでの苦難の道のりを是非ご覧いただきたいと思います。

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