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メガバンクの住宅ローン新規貸出の9割が変動金利と言う数字の意味

最近ダイヤモンドオンラインが以下のような記事を発表し、
ツイッター上でちょっとした話題になっています。


「メガバンクから消える「固定金利」格下げで増す住宅ローンの危険度」
ダイヤモンドオンライン2月4日
URL:http://diamond.jp/articles/-/11031


実はこの話題、昨年何度か似たような内容が発表されており、
2010年7月3日の朝日新聞の記事として
以下のサイトに掲載されているのが見て取れます。

「住宅ローン、変動金利型人気 固定を逆転、今年は9割超」
URL:http://www.asahi.com/business/topics/economy/TKY201007020706.html


朝日新聞側の図を参考にすると、
確かに2010年1月頃より新規のローン契約が
殆ど9割になっているようです。

しかし、本文中を良く見ると、

「メガバンク3行の住宅ローンの新規貸出額(借り換え含む)」

と書かれています。

つまり、メガバンク3行以外の新規融資提供先

(フラット35で有名な住宅金融支援機構を筆頭に、
信託銀行や地方銀行、信用金庫や信用組合等)

は含まない数字であり、

更に突っ込めば借り換えも含んでいる為、
これまでに高い金利で組んでいた既に返済中の方の契約まで
含まれている事に注意しなければなりません。

仮に固定金利で借り換え金利差が1%以上であるなら、
変動だから危ない!!と言えないかも知れないわけです。


この辺りはデータを精査する必要がありそうです。


そこで、確実に新規契約者だけを調査した、
住宅金融支援機構の行っている、


A、「民間住宅ローン利用者の実態調査(金利タイプ別利用状況)平成22年12月期」
  URL:http://www.jhf.go.jp/files/100066080.pdf(注:PDF)

と、

B、「平成22年度 民間住宅ローン利用者の実態調査(民間住宅ローン利用者編(第2回))」
  URL:http://www.jhf.go.jp/files/100063873.pdf(注PDF)


を見てみる事にしましょう。

そうすると大まかな全容が見えてきます。。。


<調査結果精査>

この調査では、借り換え、リフォーム、土地のみの融資や
アパート、投資用のローンを除き、固定金利にはフラット35が含まれています。

つまり、住宅購入目的の普通のサラリーマンの金利選好が分かるわけですね。

まずは資料Aから見てみましょう。

資料Aの調査期間(平成22年12月)を簡単に此方にも記載すると、


変動:46.3%
固定期間選択型(固定金利選択型):26.0%
全期間固定型:27.0%


という結果です。

上記の記事ほど変動金利選好型ではない事が分かります。
では、平成22年1月頃はどうでしょう?

変動:51.4%
固定期間選択型:35.0%
全期間固定型:13.1%


確かに、固定期間選択型を変動金利と読み替えれば、
約9割が変動金利選好と言えるかもしれません。
(純粋にはそう言い切れませんが)


昨年の2月から直近の12月に向けて全期間固定金利型が選好されているのは、
フラット35Sの契約件数が伸びた為です。

これは、フラット35Sの金利優遇措置が
平成22年2月15日~12月30日までとされていた為です。

「フラット35S御案内」
URL:http://www.flat35.com/loan/flat35s/index.html

本来であれば昨年末で優遇金利は終了する予定でしたが、
それも平成23年末まで期間が伸びる事が決定しています。

「金利引き下げ期間拡大のチラシ」
URL:http://www.flat35.com/files/100032545.pdf(注:PDF)


この為、メガバンク側は自社貸出の固定金利商品が販売しずらく、
変動金利中心の商品設計にならざるを得ない現状があるわけです。
(実際、民間銀行での住宅ローン契約件数は減っているとか)


ではここで話を戻しましょう。

今度は資料Bについてです。
資料の3ページには、借入先の金利タイプが掲載されています。

こちらの母集団は1,045人です。
そのうち、都銀・信託銀行で借入したと回答した531人のうち、
変動金利を選択した人は56.7%。

ここでは「都銀・信託銀行=メガバンク3行」と無理矢理仮定します。
借り換えも含んだメガバンク3行の変動金利選択率は90%でしたが、
新規設定者のみで構成された母集団の割合は
固定期間選択型を変動金利と置き換えたとしても、
全期間固定金利選択者は22.8%おり、
変動金利選択率は77.2%まで落ちる事になります。

さらに金融機関全体の新規契約者でみると、
47.3%(固定期間選択含んで76.2%)となるので、
契約者の9割が変動を選択しているという数字への
インパクトを多少なりとも和らげる結果となりました。



では、今度は以下の資料Cを見てみましょう。

C、「平成21年度 民間住宅ローン利用者の実態調査(民間住宅ローン利用者編(第3回))」
  URL:http://www.jhf.go.jp/files/100039717.pdf(注PDF)

こちらの2ページを見ると、確かにここ2008年~2010年に掛けて
急速に変動金利選択が増えている事が良く分かります。
3ページを見ると、都銀・信託銀行の変動金利選択者はなんと76.8%。
(全期間固定金利だけを除くと確かに9割が変動タイプ!!)
確かにこれは凄い数字です。

ですが、全体でみれば変動金利選択者は51.8%(同84.5%)となりますし
全期間固定金利はまだフラットの金利引き下げ優遇措置が
始まっていない為、契約者が少ないという事もあります。


以上の結果から、確かに全期間固定金利以外の契約者は8割前後が
変動金利或いは固定期間選択型金利を選んでいるという事になります。
(まぁ固定期間選択型(固定金利選択型)は当初固定期間終了後に
変動か固定化を選べるので純粋には変動とは言えないんですけどね)


今後は借り換えに絞ってデータを見たり、
年収や年代別にデータを見ていくとおもしろい結果が出てくるかもしれません。


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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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