60歳前後以降の世代が、元本割れせず期待収益率6%前後を金融商品に望む要因を探る

日経新聞電子版で以下のようなアンケート結果と記事が掲載されていました。


「老後資産、運用の落とし穴 元本割れリスクも「人気」商品、高値多く 」

 日経生活モニターに登録する読者を対象に、11年1月に老後の資産運用に関して調査した結果、60歳以上の人が期待する平均運用利回りは「年5~6%」が最多。ネット銀行の定期預金(1~3年)金利や個人向け国債の利回りが現在、年0.2~0.4%程度なのと比べ、高い利回りを求める人が多い。半面、48%が「手持ち資産の元本割れは困る」と答えた。(一部抜粋)

URL:http://s.nikkei.com/fHfzMX 日経新聞電子版2011年2月13日



このように現在の年金受給開始前後以降の世代の方が望む投資行動で、
元本割れはせず尚且つ必要な収益率に5~6%という数字を出してくるのは
何故なんだろうと思い、ちょっと考えてみました。

恐らく以下の要因が大きいのではないかと思います。



 要因1 企業年金(厚生年金基金等)の予定利率が5.5%だったから

 要因2 終身保険等積立型の保険商品の予定利率が最大で6.25%だったから

 要因3 旧郵便貯金の定額貯金が最大で6.33%を出していたから




というような事が上げられると思います。

そもそも、どれだけ収益が欲しいか?と言われれば、
普通は過去の成功体験から予測される数字を提示するのが
人間の心理として有るのではと思っています。


5~6%と言われると、アセットアロケーションを充分に
研究されている方などは、4資産均等配分の過去平均リターンから
来ているのでは?と突っ込みたくなると思いますが、
私は上に挙げた3つの要因が最大の理由だと考えます。

何しろ、上記3要因は自分が直接リスクを取っていると
実感できていないのに、高率のリターンが得られる物だからです。
(つまり表面上は元本割れが予想できない商品)

そもそも過去の定額貯金は国が全額保証しており、
まさに元本保証で利回り5~6%に当てはまります。

また、終身保険等の積立型保険商品は、
予定利率がまるで確定利率であるかのように
加入者側の「勘違い」として捉えられているケースもあるように、
こちらも元本保証で5~6%という意識に向いてしまいます。

厚生年金基金の予定利率がどこまで気にされていたかは、
当時の加入者で無いとわかりませんが、
こちらも退職後必ず貰えるものとしての認識は
少なからずあったはずです。


また、他の要因として現在のこの世代は高金利の住宅ローンと、
毎年上昇する賃金や物価の上昇を体験した世代です。

これらの過去体験は金融商品への判断を鈍らせている
一つの要因であると私は考えています。


これらの様に、「元本保証と5~6%の期待収益率」という、
一見すると矛盾していると思われる投資性向は、
過去の経験と言うファクターを加えると、単純に批判は出来ない
と言う事になると思います。

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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

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