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スルガ銀行で個人型確定拠出年金口座を開設した場合の損得ケースを試算してみた(個人事業主版)

前回の記事ではサラリーマンの方が
個人型確定拠出年金を契約した場合の諸経費についてのシミュレーションでした。

本日は個人事業主の場合についてです。


前提条件を再度掲載します。



・途中移管、脱退、払い止め、掛金変更はしない
・運用指図者には一度も該当せず受給する
・運用収益はゼロとする
・特別法人税は考慮しない
・所得控除は公的年金等控除以外考慮に入れない
・住民税の均等割等は考慮しない
・60歳以降は公的年金以外の所得は無い

<個人事業主のケースの場合>
・65歳から老齢基礎年金を満額受給できる
・確定拠出年金、老齢基礎年金以外に年金の加入は無い(国民年金基金等)



です。


サラリーマンのケースで紹介した途中計算とほぼ同じになっています。
前回の記事を読んだ方は、「(ここまではサラリーマンのケースと同じ)」
以下をお読み下さい。



※ 受給方法や細かい規則等は省いて単純化して計算しますので
  実際の金額とは誤差が生じます。

※ 試算の条件にある「拠出時の課税総所得金額」には、
  確定拠出年金拠出による小規模企業共済等掛金控除分が含まれておりません。






【個人事業主加入者 ケースA】

年齢:30歳
拠出期間:30年
受給期間:20年
拠出額:月1万円
受給方法:年1回払い
拠出時の課税総所得金額:195万円



拠出総額:1万円×12か月×30年=360万円
拠出時の各種手数料:
 ・加入時:2,300円
 ・拠出時(維持):163円×12か月×30年=58,680円

年金原資:360万円-60,980円=3,539,020円

受給時の各種手数料:
 ・受給時(維持):63円×12か月×17年+325円×12か月×3年=24,552円
 ・給付事務手数料:420円×20年=8,400円

(拠出・受給時手数料総額:93,932円)

受給年金年額:(3,539,020円-32,952円)÷20年≒175,300円


税還付効果:1万円×12か月×15%×30年=54万円


(ここまではサラリーマンのケースと同じ)


給付時課税額:
 ・60~64歳時:175,300円-700,000円=0
 ・65~79歳時:175,300円+792,100-1,200,000=0


還付課税差額:54万-0円=54万円

手取り残高総額:54万円-93,932円=446,068円


つまり税還付効果から将来受給時の税負担、拠出から受給までの手数料総額を差し引いた
残りの金額が446,068円であり、結果的にその分だけ得をした事になります。






個人事業主の場合、自分で国民年金基金や国民年金の付加年金を契約しない限り、
公的年金は65歳からの老齢基礎年金のみになります。

この為上記試算では、60歳代前半から60歳代後半以降も含め、
確定拠出年金から受け取る給付が公的年金等控除の範囲内に収まる事になりました。


ただし、個人事業主の方が実際に加入を検討する場合、この制度以外にも上記に挙げた例や、
小規模企業共済(参考URL:http://www.smrj.go.jp/skyosai/)の存在もある為、
一概に確定拠出年金の所得控除効果だけを考えるわけにはいきません。

そもそも確定拠出年金は運用収益によって年金額が増減する事も忘れてはいけません。
サラリーマンのケースの最後でも書いたように、特別法人税の存在や各種諸経費も考慮しなければなりません。


それでも、65歳以降にある120万円の所得控除を最大限に生かすには、
これら国民年金基金や確定拠出年金に加入し、65歳以降も公的年金等控除対象となる
年金を受け取れる体制にしておくほうが良いわけです。


注意点としては、国民年金基金と個人型確定拠出年金の拠出限度額は
両制度への拠出額を合計した金額が68,000円以内と決められている事、
また、国民年金基金と付加年金は同時加入できない為、
「付加年金+確定拠出年金」とするか、「国民年金基金+確定拠出年金」
とするかも考えなくてはならない事が上げられます。

自営業者自身であれば「国民年金基金+確定拠出年金」を、
自営業者の妻や、所得的に余裕がない場合は「付加年金+確定拠出年金」
とするのが良いと思われます。(※収入状況によります)


<注意>

当エントリーではスルガ銀行の個人型確定拠出年金を利用した場合の試算を目的としている為、
国民年金基金との併用時の細かい損得計算は割愛致しますが、
例えば上記例の人が今から国民年金基金のA型に1口加入すると将来の給付額は年額約25万円(終身)、
65歳から支払われる基礎年金の79万円と合わせて104万円となるので
65歳からの公的年金等控除120万円の範囲内で収まる上に、
個人型確定拠出年金を60歳からの10年受け取りで選択すれば、
「個人型確定拠出年金給付額39万」+「国民年期基金給付額25万」=64万円となるので、
60歳代前半の公的年金等控除70万円の範囲内に収める事も可能です。
(この場合、65歳から70歳までは64+79=143万円となる為、課税額が増える)

※ 国民年金基金の拠出額・給付額・所得控除効果等のシミュレーションは以下のURL
  参考URL:http://www.npfa.or.jp/about/simulation/index.html

これに加えて、両年金制度との合算掛け金拠出額制限がなく、
退職所得控除が受けられる小規模企業共済を多めに掛け、
緊急時は小規模企業共済から借入が出来る体制を取りつつ、
将来の収入不足に備える等の対策を取る事が出来ます。

この辺りは個人事業の特性、収入状況、
家族構成や今後の事業展開や展望等で異なる為、
こうすればよいと言う訳ではなく、あくまでも一例として
こういう考えも出来ると言う小話としてお聞き頂ければと思います。

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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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