IC乗車券Suica(スイカ)が導入から10周年!つまり、そろそろ「アレ」の期限です。

スイカが試験期間を経て本格的に導入されたのは2001年11月18日の事です。


それ以降、きっぷの代用としてだけでなく、電子マネーとして、
コンビニや駅ナカショップ、駅周辺の各種商業施設や自動販売機等
様々なシーンで利用できるようになりました。

また、クレジットカードや学生証・社員証と一体型となったものや、
モバイル端末に機能を付加できるSuicaなども登場しました。

その辺りの詳しい経緯はこちらのプレスリリースを見て頂くとして、
ここでは、その利用上の注意点のお話です。


注意点と言ってもそんなに難しい話ではありません。
単に、電子マネーとして記録しているお金が消えてしまう可能性がある
というだけの話です。




訂正します。とんでもない話でしたね
実は、スイカの裏面をよく読むと、こんな事が書いてあります。



「Suica ご利用案内」(4段目中途から)

~ 本カードは、機器等での最後の利用日から、10年間利用が無い場合は、失効します ~




これはビックリです。

電子マネーに時効期限が設定されていたとは知りませんでした。


もう少し詳しく説明すると、
以下の内容に該当した場合、失効すると書いてあります。



東日本旅客鉄道株式会社ICカード乗車券取扱規則(※1)

第1編 総則

第11条(失効)

 ICカード乗車券の発売若しくは交換、SFの使用、SFのチャージ、Suica定期乗車券の購入、払いもどし若しくは更新、Suica特別車両券の購入又は再発行の請求に基づく使用停止措置のいずれかの取扱いを行った日の翌日を起算日として、10年間これらの取扱いが行われない場合には、ICカード乗車券に係る利用者の権利は失効します。(本文抜粋)




これは、「民法第167条 債権等の消滅時効」を援用してのものと思われます。


消滅時効については以前、電子マネーと同じような状況として、
「銀行口座は10年で時効? 睡眠口座・休眠口座のお金の行方と引き出し方」
という記事内で触れているのですが、果たして、銀行の口座残高が電子的に処理されている事と、
電子マネーのカード残高との境界線はどこにあるのでしょうか?


私には一概に区別がつけられなかったのですが、
銀行がその公共性から、例え10年を超えたとしても払い戻しに応じている状況を鑑みるに、
電子マネーという社会インフラを提供している側にも、
それ相応の社会的責任が求められても不思議ではないものと思われます。



ちなみに、非接触型ICカードのライバルであるEdy(エディ)の規約には消滅時効の下りはなく、
基本的には無期限の払い戻しを認めているものと思われます。(規約以外未確認)


また、商品券や電子マネー等、前払式証票について法人税の面から研究した、
「前払式支払い手段の発行に係る収益の帰属の時期(※2)」によると、
IC式の使用期限は29件中26件が設けておらず、期限有は3件のみにとどまり、
9割のサービス会社が消滅時効の援用をもって期限としていない事が分かります。


やはり電子マネーとしての公共性が重視された結果なのでしょう。
しかし、スイカに関しては上記のように10年という期限が設けられている事は、
頭の隅にでも覚えておきたい所です。

普及の一角を担った者として、果たして今後どのような対応を取るのでしょうか?




【追記】

実際消滅時効に該当するケースが発生したとしても、
そもそも入金できる上限金額が少ない(2万円)事もあり、
問題が表面化しない可能性もあるものと思われます。

ですから、せめてこれを読んだ人だけは、
財布の中やカバンの中、細々とした雑貨に紛れてどこかに消えてしまっていたとしても、
なるべく最終使用日から10年以内に見つけ出すようにしましょう。

ちなみに、昔のスイカは電子マネーが付属していない物もありますのでご注意を。
また、残額がある場合、払い戻しには210円の手数料が取られますので、
なるべく券売機かコンビニで使い切ってからデポジットの500円を返してもらうようにしましょう。



【参考】

※1「JR東日本 Suicaに関する規約・特約」
 URL:http://www.jreast.co.jp/suica/etc/rule/index.html#anchor-1

※2「前払式支払い手段の発行に係る収益の帰属の時期」
   渡辺貞彦・税務大学校研究部主任教授(ブログ本文該当部分は26・27p)
  URL:http://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/66/08/pdf/008.pdf
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No title

10年間未使用のスイカが数枚有り、窓口で調べてもらったら「使えますねえ」と言われました。実際に改札を通り一駅で降りて、改札出れました、帰りは10年未使用の別のカードが使えました。
JR東日本に問い合わせても使えなくなるはず、ということでどうなってるのでしょうか。
個人的には入金額残ったままが8枚あったので使えて良かったのですが。

Re: No title

> 10年間未使用のスイカが数枚有り、窓口で調べてもらったら「使えますねえ」と言われました。実際に改札を通り一駅で降りて、改札出れました、帰りは10年未使用の別のカードが使えました。
> JR東日本に問い合わせても使えなくなるはず、ということでどうなってるのでしょうか。
> 個人的には入金額残ったままが8枚あったので使えて良かったのですが。

おそらくスイカの読み取り端末側に10年間未使用時に
失効とするシステムがそもそも組み込まれていないのではと。

言い換えれば、データ管理上の問題で、
カードの使用履歴の保存期間を数年程度にしている可能性もありますね。
JR側との契約内容がどうなっているかは不明ですが。

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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

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2009年9月AFP登録
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