日本生命 保有していたオリンパス株を一部売却 ~大量保有報告書を確認してみよう~

本日EDINET(※)に提出・公表された資料に以下のものがありました。



提出者EDINETコード:E06125
提出者名称:日本生命保険相互会社(他1社と連名)
書類種別:大量保有報告書(変更報告書)
提出先:近畿財務局
報告義務発生日:平成23年11月15日
提出日:平成23年11月17日

「E06125:日本生命保険相互会社 変更報告書(特例対象株券等) 発行:オリンパス株式会社 」

URL:https://info.edinet-fsa.go.jp/E01EW/download?1321505093088


※EDINETとは?→http://info.edinet-fsa.go.jp/



これは、「大量保有報告書」と言います。

この報告書は、上場企業の発行済み株式総数の5%以上を保有している時や、
5%以上を保有するに至った時に、その会社の株を売買した結果、
報告義務が発生した時に提出しなければならない書類です。


一般的には「5%ルール報告」という呼び方をします。


「5%ルール(株券の大量保有に関する)」(野村証券・証券用語解説)
URL:http://www.nomura.co.jp/terms/english/other/5percent.html



この報告書は提出期限があり、ルールに該当した場合は義務発生日(通常は約定日)の
翌日から5営業日以内に報告する必要があります。
(提出しなかった場合や提出内容に誤りがあった場合は法人の場合課徴金等が科せられます)


この為、企業買収等を目的とした買占め行為等、その保有状況を隠したいときでもない限り、
わざわざ法令違反をしてまで提出をしない選択をする事はありません。


今回の提出内容を見ると、日本生命相互会社並びにニッセイアセットマネジメント株式会社
の2社で8.18%保有していた物が、5.11%に変更されたため、提出したとなっています。

オリンパスの発行済み株式総数は271,283,608株ですから、
保有割合より2社合計の保有割合を逆算すると、

提出前(8.18%):22,191,000株
提出後(5.11%):13,858,018株
差引き(3.07%): 8,332,982株

となります。

報告書には市場内で処分したのか、市場外で処分したのかは記載されておりませんが、
ここでは市場内で売却したことを前提にして話を勧めます。



次に、オリンパスの直近の出来高と株価の推移を確認しておきましょう。


【今月のオリンパスの動き】



出来高が大きかったのは11日です。
提出義務が発生した15日は比例配分のストップ高であり、
この日が約定日とするにしては出来高が圧倒的に足りません。
それとも直近の10日(提出期限17日)に売却したのでしょうか?



ここでもう一度上記報告書の注記部分を見て頂きたいのですが、
書類の題名には「変更報告書(特例対象株券等)」と記載されています。

特例対象株券とは、金融機関や機関投資家等に認められた特例措置で、
金融商品取引法第27条26の3によれば、別途定められた基準日により
提出義務日として代えられるようです。



関東財務局HPより抜粋

特例報告〔法第27条の26、施行令第14条の8の2第2項〕

 金融商品取引業者、銀行、信託会社等については、要件を満たせば基準日
 (下記組合せのうちいずれかを選択)時点における報告を行うこととなっています。

 ・各月の第2月曜日及び第4月曜日(第5月曜日がある場合には、第2、第4及び第5月曜日)
・各月の15日及び末日(土曜日に当たるときはその前日、日曜日に当たるときはその前々日)

URL:http://kantou.mof.go.jp/disclo/tairyou/mokuji.htm



つまり、15日又は末日を基準日としたという事になりますので、
実際に15日に約定したわけではないと言えると思います。

ではいったいどこで売却したのでしょうか?


可能性として挙げられるのは、オリンパス経営陣側が損失隠しを認め、
緊急記者会見を開いた11月8日がその日だと予想します。
(実際はどこで売却したか不明の為、あくまでも推測です)

日本生命は昨年度経常利益が2,310億円ありますから、
オリンパスの損失が例え100億単位になったとしても経営に影響はありませんが、
ここは保険契約者全体(そもそも相互会社ですから保険料は契約者の物です)と日本の株式市場の為にも
毅然とした態度で株主代表訴訟や損害賠償請求等の行動を起こして頂きたい所ですが、
今の所オリンパス事件に関しては海外投資家の機敏な行動が目に付く程度が現状です。

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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

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