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<株の小ネタ>大株主が財務大臣? 大株主と相続税の意外な関係

皆さんは上場会社の大株主欄を見た事があるでしょうか?
その多くは会社の経営者や関連会社、国内外の各金融機関が占めています。


<トヨタ自動車の大株主一覧>トヨタ自動車大株主一覧
※四季報2012年新春号(SBI証券より)


上記の大株主欄を見ても分かるように、
大きな会社であればあるほど、資産管理会社と国内外の金融機関で
上位の株主が構成されている場合が多く見受けられます。


そんな大株主ですが、中でも異色を放つのが「財務大臣」という名です。

過去5期分の大株主が検索できる「Ullet(ユーレット)(※1)」で、
「財務大臣」という株主名が大株主として記載されている企業を調べてみました。

名前が出て来た上場企業の保有割合は以下の通りです。


・日本たばこ産業(JT)50.01%
・日本電信電話(NTT)36.62%
・関門海 8.64%
・京福電気鉄道 8.13%
・ACCESS 5.87%
・ぷらっとホーム 3.47%
・明和地所 1.7%
・フィンテックグローバル 1.66%
・東京鋼鐵 不明
・佐藤商事 不明
・ノエル 不明
・チヨダウーテ 不明
・アイエックスナレッジ 不明
・日住サービス 不明
・協立エアテック 不明



NTTとJTは元々国有企業であり、その保有目的や保有比率も法律で決められています(※2)。
それ以外の会社は元々国との関係はなかった会社です。

果たしてこれらの企業はどのような経緯で財務大臣名義の保有に至ったのでしょうか?

上記検索結果の中から、マザーズ上場企業であるACCESSという会社に注目してみましょう。


<ACCESSの大株主一覧>
ACCESSの大株主一覧
※四季報2012年新春号(SBI証券より)



ACCESSの大株主の名前に財務大臣の名前が確かにありました。
更に保有の目的を調べる為、発行済み株式総数の5%以上を保有するに至った場合に
提出義務のある「大量保有報告書」を検索できる「EDINET(※3)」を利用する事にします。

EDINETでは、大株主となった提出者の名前を入れれば開示義務のある
直近の提出書類を閲覧する事が出来ます。

そこで、有価証券報告書の閲覧ページから提出者名称に財務大臣と入れて検索を掛けてみます。
すると、平成22年11月18日提出書類にACCESSの報告書(※4)がありました。


その書類の中に記載されている保有目的を見ると、

相続税法(昭和25年法律第73号)第41条の規定により保有

と記載されています。


では相続税法第41条では何が決められているかを調べてみると、
相続税の物納要件に関してが記載されていました。(※5)


つまり、「財務大臣」という名前が大株主に登場した場合、
その多くはそれまで保有していた投資家が死亡し、相続税の支払いが
株券の物納により行われた
事を意味するのがおわかり頂けるかと思います。


ちなみに、この報告書が提出された当時ブルームバーグで
ACCESS株についての財務省側の見解が述べられている記事がありました。(※6)
是非参考にしてみて下さい。


...株の売却時期というのは難しいものですね(苦笑)


【参考】

※1「企業価値検索サービスUllet(ユーレット)」
URL:http://www.ullet.com/s91870.html#ranking/percent

※2
「日本電信電話株式会社法等に関する法律第4条及び附則第13条」
URL:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S59/S59HO085.html
「日本たばこ産業株式会社法第ニ条」
URL:http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=5&H_NAME=&H_NAME_YOMI=%82%A0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=S59HO069&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1

※3「EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)」
URL:http://info.edinet-fsa.go.jp/

※4「株式会社ACCESS 大量保有報告書(特例対象株券等)」
URL:http://www.kabupro.jp/edp/20101118/S00078KX.pdf(PDF)

※5「相続税法第41条(物納の要件)」
URL:http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S25/S25HO073.html#1000000000006000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000

※6「財務省:ACCESS株5.87%保有-早期に売却予定(ブルームバーグ)」
URL:http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LC2AFJ6S972A01.html


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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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