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3歳未満のお子さんを養育している場合の厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例について

今月発行された日本年金機構のお知らせに、
「養育期間標準報酬月額特例申出書」について
未提出者が多いという記事を見かけました。

この制度は、3歳未満のお子さんを育てている厚生年金の被保険者が
子どもを養育中に時短勤務等で支払賃金が下がってしまった事により、
将来の年金額が不利にならないようにする為の特例措置となっています。


なぜ賃金が下がると将来の年金額が減ってしまうかと言えば、
年金額を決定している要素の一つである各月の標準報酬月額は、
月額で支払われた賃金(報酬月額)から算定する事になっているからです。

(その他、年金額は標準賞与額や加入月数、再評価率や配偶者との関係等により
最終的に決定されますが、その話はここでは省きます。)


そこで、標準報酬月額と報酬月額の関係を表で見てみましょう。


■平成23年9月分からの厚生年金保険料額表(厚生労働省)

平成23年9月以降の厚生年金保険料額表


上記表には「標準報酬」「報酬月額」「一般(厚生年金基金加入員を除く)」という
3つのカテゴリーが表示されています。

中でも、「標準報酬」の中の「等級」と「月額」、
更に「報酬月額」を見てください。

仮に月額の賃金(報酬月額)が39万円の人がいるとします。
この人は表で言うと赤枠に該当し、等級は22で、
標準報酬月額は38万円であることが分かります。


このようにして標準報酬月額は決定されているわけですが、
時短勤務を選択して毎月の賃金が5万円減り34万円となった場合、
改定事由()に該当すれば、今度は青枠で計算される事になります。
等級は20、標準報酬月額は34万円です。

この場合、標準報酬月額4万円分が将来の年金額の算定時に不利になってしまう為、
子どもが3歳に達するまでは"減っていない事とみなそう"という制度となっているわけです。

つまり実際の等級は20等級ですが、元の22等級で将来計算され、
更に支払保険料は20等級でそのまま算定されるので、二重に負担が減る事となります。

上記ケースで言うと、標準報酬月額は38万円だけど、
支払保険料は赤枠の31,182.80円ではなく、青枠の27,900.40円となります。
その差額は月額3,282.4円です。


この制度は"厚生年金の被保険者"が対象ですから、
もちろん旦那さんが時短で子供を養育している場合も該当します。

ただし、育児休業等の制度を利用中に保険料免除措置を受けている期間に関しては
上記の措置が受けられません。なぜなら、育児休業等で保険料免除を受けている期間は
そもそも保険料を支払ったものとして、その直前の標準報酬がそのまま適用されて
年金額が計算されるからです。


その他、特例措置の終了条件は以下の通りです。

1.子が3歳に達した時
2.厚生年金保険の被保険者で亡くなった時
3.今まで受けていた子以外の子で措置を受ける事になった時
4.この死亡その他の理由で子を養育しなくなったとき
5.育児休業等による保険料免除措置を受ける事になった時

となります。


この申し出は2年間さかのぼって受ける事が出来ますから、
産休前に書類を受け取ったのに出し忘れた方や、
受け取った記憶のない方なども十分検討に値する制度だと思います。
(提出する上で、書類調達経費以外のデメリットはありませんでした)


申請する場合は添付書類として戸籍抄本や住民票の写し等が必要になります。
詳しい内容は「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置(日本年金機構)」や、
社会保険新報平成17年7月号(財団法人東京社会保険協会)」、
3歳未満の子を養育する機関についての年金額計算の特例(厚生年金保険)(厚生労働省)(PDF)」
をご覧頂くか、会社の人事・労務課等にお問い合わせください。



標準報酬月額は、
 「定時決定(4,5,6月の報酬の平均で毎年行われる)」
 「随時改定(固定的賃金が2等級以上の変動等が生じた場合)」、
 「育児休業等を終了した際の改定
 (育児休業等終了日の翌日の属する月以降3か月間の報酬の平均)」
 等で決定されます。詳しくはこちら「標準報酬月額の決め方(協会けんぽ)
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楽天家業

Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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