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ネット証券3社共同「個人投資家 株式市場活性化アンケート」について思う事

インターネット専業であるカブドットコム証券、マネックス証券、楽天証券の
3者共同で行われたアンケート結果が開示されていたので見てみました。

「インターネット証券 3 社共同実施「個人投資家 株式市場活性化アンケート」の結果について」
URL:http://kabu.com/pdf/Gmkpdf/info/enquete.pdf

アンケートの内容は上記リンク先から見て頂くとして、
自由回答欄の意見について、個人的に思った点をまとめてみます。


【証券税制に関する意見】

上場株式等の譲渡損失の繰越控除の期間(現行税制では3年間)をより長期にして欲しい

 これについては常々そう思います。
 なぜ同じリスクを背負ってるのに、法人は9年(現行法7年)、個人は3年なのでしょうか?
 確かに法人は分離課税がありませんから、法人税率と優遇されている証券税制を比較衡量すれば
 個人との差別化を図って当然との認識に至るかもしれません。

 しかし、法人側には様々な経費計上が認められているわけですから、
 利益に対する実効税率が個人と同じとも言い切れません。

 また、他事業の損益を全て含めて損益通算できるわけですから、
 リスクに対する保護が個人とは雲泥の差です。
 是非繰越期間の延長を検討して頂きたい所ですね。


株式の譲渡所得と、先物・オプション取引や外国為替証拠金取引(FX)など
 デリバティブ取引の雑所得を損益通算できるようにして欲しい
現行の複雑な証券税制を、よりシンプルで理解しやすくして欲しい

 これも上記意見と被る所がありますね。
 この辺りは「金融所得一体課税」という制度導入に関して議論されている所です。

 また、様々な金融商品を非課税口座で運用できるようにしようという流れが
 「日本版ISA」「日本版IRA」という形で議論されています。


【参考】「年金改革と日本版IRA(個人型年金積立金非課税制度)」
    (中央大学法科大学院教授 森信茂樹)
     URL:http://www.mof.go.jp/pri/research/seminar/zk089/110317_a.pdf

    「日本版ISAとは?」(日興アセットマネジメント)
     URL:http://www.nikkoam.com/fund-academy/isa


配当の二重課税は撤廃すべき

 株式会社が利益を原資として株主に対して配当金を支払う場合、
 既に法人税が差し引かれている税引き後の利益から配当する事になりますから、
 本来であれば個人に対して配当所得として課税する事は二重課税にあたるはずです。
 (資本剰余金を原資とする配当については割愛)

 しかし、現状では受取配当には10%(優遇税制が無くなれば20%)の
 課税がされる事となっています。

 ただし、配当控除や譲渡損失との損益通算により多少はその影響が緩和されており、
 一概にすべての配当に対して課税されているとは言えない事が挙げられます。
 (法人間にも受取配当等の益金不算入制度があります)

 この辺りの今後の調整方法案については下記資料が参考になります。

【参考】「法人・個人段階の配当二重課税の各種調整方式」(大和総研 制度調査部)
     URL:http://www.fsa.go.jp/singi/zeiseikenkyu/siryou/20100618/04.pdf
 


【機関投資家と個人投資家間の格差に関する意見】

個人投資家が手掛けにくいアルゴリズム取引について、その実態が見えにくい
 ことから不安感や不公平感を訴える声

 これについては私が以前書いた「FIA Japan主催 アルゴリズムトレードセミナーまとめ」が
 参考になるかと思いますのでご覧ください。



【証券会社のレーティングおよび格付け会社に関する意見】

証券会社のアナリストによるレーティング情報への不信感
 個人投資家は、レーティング情報の配信方法およびレーティングが出される
 タイミングについて懸念を持っています。

 最近話題になったゴールドマンサックスのオリンパスに関する格付け発表や、
 その後の空売り残高の推移についてのご意見と思います。

 ただ、証券会社の内部は格付けを行っている部門とトレーディング部門は
 明確に分けられており、情報のやり取りは一切ない状況を作っています。

 また、空売りについての一連の取引は顧客の注文に対する株式のレンディングと
 その売買の委託仲介に関する業務に基づいた動きであり、
 いわゆる自己売買部門を中心としたゴールドマンサックス自身による売買とは
 区分して考えるのが筋かと思います。

 この辺りの証券会社内部の部門分けについては私も内部者ではないので明確ではありませんが、
 話題になった当時の大量保有報告書にて開示された保有目的には、
 「有価証券関連業務の一部としてのトレーディング・有価証券の借入等」と記載されており、
 東証が発表している空売りの残高に関する情報のうち、ゴールドマンサックス者の開示資料には
 
「ゴールドマン・サックスは、グローバルに幅広い金融サービスをお客様に提供しており、
 本報告書上の空売り残高数量は、お客様との取引に係るヘッジのための空売りポジションも
含めて計算されます。」

 という注意事項も記載されておりますから、その辺りから察し頂ければと思います。

 ※「ゴールドマン・サックス証券株式会社 大量保有報告書(特例対象株券等)」
  URL:http://toushi.kankei.me/docs/text/S000A0YZ

 ※「東証の空売りの残高に関する情報 -2011年11月分-」
  URL:http://www.tse.or.jp/market/juran/karauri/201111.html


少し散文的となりましたが、アンケート結果についての意見は以上です。


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楽天家業

Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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 上場と言う華々しさに至るまでの苦難の道のりを是非ご覧いただきたいと思います。

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