過去10年間の東証上場企業における上場廃止理由内訳と廃止率

東京証券取引所における過去10年間の上場廃止銘柄について、
その廃止理由の統計分析を行ってみました。

【参考元】「東京証券取引所・上場廃止銘柄一覧」
URL:http://www.tse.or.jp/listing/haishi/list.html


まずは東証の上場企業数の変遷からです。

東京証券取引所 現在の上場会社数(過去分)
【参考】「東京証券取引所 現在の上場会社数(過去分)」
URL:http://www.tse.or.jp/listing/companies/b7gje6000000pj9r-att/b7gje6000000pjqx.pdf


東証では2002年から2011年までの10年間に上場銘柄総数が
2,153銘柄から2,290銘柄に137銘柄増加しています。

ただし、2006年のピーク時が2,416銘柄だったことを考えると、
随分と減少傾向にある事が分かります。

この間、上場廃止銘柄数は何銘柄あったのでしょうか?


結果は643銘柄でした。

※外国部24銘柄(東証一部23銘柄、東証マザーズ1銘柄)含む


10年間の増加数が137銘柄ですから、
780銘柄の新規上場と、643銘柄の上場廃止が起きていた事になり、
総銘柄数の期間平均値2,315銘柄を基準にすると、
上場株式の1年辺りの平均上場廃止率は2.8%となります。


では、実際にどのような廃止理由があったのでしょうか?
以下のグラフにまとめてみました。


【東証上場廃止銘柄・理由別累計数グラフ】
東証上場廃止銘柄・理由別累計数グラフ


ちなみに、上場廃止理由上位10位までは以下の通りです。


<上場廃止理由上位10位>

1位 完全子会社化 372件
2位 株式の全部取得 64件
3位 合併 58件
4位 民事再生手続き 40件
5位 申請による廃止 23件
6位 会社更生手続き 18件
7位 破産の申立て 12件
7位 少数特定者持ち株比率80%&90%(完全子会社化除く) 12件
9位 時価総額 7件
9位 虚偽記載 7件


※「再生手続き」は「民事再生手続き」に合算
※「更生手続きの申し立て」は「会社更生手続き」に合算


その他、公益・投資者保護(6件)、監査意見不表明(5件)、
債務超過(4件)等がありました。


1位から3位までは投資者にとって比較的利益となる可能性のある廃止理由です。
ただし、株価が割安に放置されている状態でTOBやMBOが行われたのであれば
その限りではありませんから、その点は注意が必要です。

また、単にHD化した場合も含まれていますから、
その辺りも曖昧な点があります。


ただし、会社更生法の申請や債務超過等、
明らかにネガティブインパクトとなる廃止理由だけはカテゴリー分け出来ますから、
そちらの総数を計算してみました。

結果、134銘柄が該当する事となります。

1年辺り13.4銘柄であり、期間平均で約0.6%となります。
ここから更に上場前の平均時価総額等を調べて行きたい所ですが、
今日の所はここまでです。


【追記】
上記計算でネガティブインパクトに入れていた「申請による廃止」が、
東証外国部の特殊事情(流動性の問題で上場廃止)による所が大きいと考え、
全体から外国部の影響を除いた上で再計算しました。

その結果、対象銘柄は134銘柄から111銘柄に下がり、
総銘柄数の期間平均値が2,292銘柄となる為、
上場廃止率は約0.5%となります。
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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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