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退職金前払いは税制面で不利? 退職所得控除と退職金制度(2)

昨日は退職金の制度や種類の話等が中心でした。また、退職金前払い制度で受け取った賃金は
給与所得扱いとなる為、税制面で不利があると言う事も書きました。
今日は具体的にケースを示して計算してみましょう。

以下、ケースとして、

例)退職金2,100万(源泉徴収前) 勤続年数30年 平均年収・最終年収600万 
  12月31日付けで退職し即日支給された場合


退職金を退職時に受け取る→退職所得
勤続年数20年以下 勤続年数×40万を控除
勤続年数20年超  (勤続年数-20)×70万+800万を控除

このケースでは、 退職所得控除:20×40+10×70=1500万

退職所得の金額=(2100万-1500万)×1/2=300万
課税総所得金額として参入される金額は300万

退職所得は源泉徴収されるため、300万に対する源泉徴収税額を計算すると、
所得税:300×10%-9.75=20.25万
住民税:300×10%=30万-(30万×10%)=27万
源泉徴収税額47.25万円 となります。


では、給与として受け取った場合はどうなるでしょう。


例)退職金相当額2,100万(均等割支給) 勤続年数30年 平均年収600万

給与推移 500→700→600
退職金相当額合算推移 570→770→670

基礎控除38万 給与所得控除570(168)、770(197)、670(187)
社会保険料:570(60)770(80)670(70)

各年代の所得税:570-38-168-60=304×10%- 9.75=20.65万
        770-38-197-80=455×20%-42.75=48.25万
        670-38-187-70=375×20%-42.75=32.25万

住民税:570→31万
    770→46万
    670→38万

各年代の所得税、住民税に占める退職金部分の税金額
(20.65+31)×70/570=6.34万×10→63.4万
(48.25+46)×70/770=8.57万×10→85.7万
(32.25+38)×70/670=7.34万×10→73.4万

退職金相当額2,100万円に対する課税総額222.5万円


【源泉徴収税額47.25-退職金前払い課税総額222.5=▲175.25万円の払い損!】


となります。

これはあくまで仮定のケースですが、殆どの場合100万円単位で税金を多く払う事になると思います。
ただ、退職金が最終的に減額されたり廃止される事を考えると、前払いでも貰っておけば安心と言う事になります。
また、自分の運用次第でこの額は上にも下にもなる為、前払いが良いかどうかも分かりません。全ては個人の自由と責任に掛かっているのです。何も考えないで働く時代は既に終わりを告げたとは言え、お仕事をされている中こういった所まで気を使うのは大変です。
そんな時、我々ファイナンシャルプランナーが少しでもお手伝いできればと思うこの頃でした。

【ブログ内関連記事】↓

退職金前払いは税制面で不利? 退職所得控除と退職金制度(1)


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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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