変動型住宅ローンで「金利上昇時に借り換える」を行っている人はいるのか?

変動型の住宅ローンを検討する際に必ずと言っていいほど話題になる
「金利が上がった時に借り換える」というお話ですが、
実際の金利動向が変動型借入者の借換行動にはたして影響を与えていたのでしょうか?

気になりますのでデータを使って調べてみましょう。


フラット35で同じみの住宅金融支援機構(住宅金融公庫)では、
民間の住宅ローンの借り入れを行っている人達を対象として
借換に関する調査を毎年公表しています。

【参考】民間住宅ローン借換の実態調査


ここには様々な情報が記載されているのですが、
借換の理由が「今後の金利上昇や毎月の返済額増加が不安になったから」が
最大値(複数回答で29.2%)となった平成20年度の資料と、
最低値(同7.7%)となった平成24年度を用いて、
変動金利から全期間固定金利へ借り換えた人が実際どの程度いたのか
具体的に比較してみます。


ちなみにその時期の民間住宅ローン金利推移は以下の通りです。


※三井住友銀行住宅ローン金利推移(店頭金利水準(優遇金利考慮せず))

【参考】住宅ローンで変動金利型を選択してる人は、意外と余裕のある人が多い


この図を見ると、変動がピークライン(2.875%)にいる間に固定金利が
最も高かった(3.5%のライン)のは、丁度平成20年度の調査時期(10月10~17日)と被るため、
金利の先高観を感じた人が多かったのかもしれません。


さて、借換に関する調査から金利タイプ変化のデータを抜き出します。

調べたいのは「変動→全期間固定」への変更数ですから、
それぞれの割合と対象数を元に算出します。
(※ここでは固定期間選択型も変動金利として扱います)


<データ元>民間住宅ローン借換の実態調査より
平成20年度
平成24年度


【平成20年度】


調査対象者総数:2,010人
借換前の全期間固定型総数:869人
借換前の変動型総数:2,010人-869人=1,141人

借換後に全期間固定型選択者総数:494人

「全期間固定→全期間固定」選択者総数:869人×34.5%=約300人
「変動→全期間固定」選択者総数:494人-300人=194人
「変動→全期間固定」選択者割合:194人÷1,141人=17.0%



【平成24年度】


調査対象者総数:979人
借換前の全期間固定型総数:464人
借換前の変動型総数:979人-464人=515人

借換後に全期間固定型選択者総数:167人

「全期間固定→全期間固定」選択者総数:464人×30.6%=約142人
「変動→全期間固定」選択者総数:167人-142人=25人
「変動→全期間固定」選択者割合:25人÷515人=4.9%


上記割合を比べると、変動金利選択者は確かに金利の先高観がある時に
長期の固定金利へ切り替えようとする傾向が見て取れました。
(平成20年度17.0%→平成24年度4.9%)

ただ、その後4%近くまでの一時的な金利の上昇を経た後は
2.5%すら割り込んでいますから、やはり金利動向と言うのは読めないものだ、
という点は理解しておいた方が良いでしょう。
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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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