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日本銀行が買い付けているETFやJ-REITの含み益はおいくら?

日銀が決定している金融政策により、ここ2年半で大幅にETF(指数連動型上場投資信託)、
ならびにJ-REIT(不動産投資信託)の残高を積み増してきました。


【参考】日本銀行金融市場局
指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の
 買入結果 (2012年3月以前約定分)
(PDF)
指数連動型上場投資信託受益権(ETF)および不動産投資法人投資口(J-REIT)の
 買入結果 (2012年4月以降約定分)
(PDF)

上記資料で買付日がバラバラなのは、日銀の買付タイミングのルールによるものです。
市場関係者にとっては公然の秘密なのですが、前場終了(11時半)段階でTOPIXが-1%以上
下落した日の後場に買い付けを行っている事が分かっています。
(俗に「1%ルール」と呼ばれています)



現在の残高は上記資料を合計すると、指数ETFが15,149億円、
J-REITが1,164億円の合計16,313億円となっています。

日銀は今までこれだけ巨額の買い付けを行ってきたわけですが、
最近は市況も回復し、公的年金の運用が四半期ベースで5兆円の超過収益(※)
が出た報道もありましたので、ついでに日銀も調べてみようと思った次第です。

※【参考】平成24年度の公的年金の運用が大幅プラスに(累積17.6兆円のプラス)


それでは具体的に見ていきましょう。


日本銀行のETFならびにJ-REITの買い付けルールは以下のようになっています。

【参考】指数連動型上場投資信託・不動産投資信託買入等の概要(PDF)
(日本銀行・2010年11月5日)


<買入対象>
(1)指数連動型上場投資信託(ETF)であって、東証株価指数(TOPIX)
   または日経平均株価(日経225)に連動するもの。
(2)不動産投資信託(J-REIT)であって、AA格相当以上のもので、
   信用力その他に問題のないもの。
(3)不動産投資信託(J-REIT)については、取引所で売買の成立した日数が
   年間200日以上あり、かつ年間の売買の累計額が200億円以上であること。

<買入価格>
 原則として、取引所での売買高加重平均価格とする。

<銘柄別の買入限度額>
(1)指数連動型上場投資信託(ETF)は、買入額が銘柄毎の時価総額に概ね比例
   するよう銘柄毎の買入上限を設定する。
(2)不動産投資信託(J-REIT)は、各銘柄の発行残高の5%以内であって、
   買入額が銘柄毎の時価総額に概ね比例するよう銘柄毎の買入上限を設定する。


このルールに適合しつつ、計算結果をある程度簡略化させる為、
指数ETFは時価総額が大きい以下の二つを参考にします。

1.TOPIX連動型上場投資信託ETF・1306
2.日経225連動型上場投資信託ETF・1321


また、J-REITは対象となる全てのREIT銘柄から算出するのは時間がかかりますので、
(NEXT FUNDS)東証REIT指数連動型上場投信ETF・1343」を代用として用いる事にします。


指数ETFは時価総額に比例するように買入上限が決められているようですから、
買付時も時価総額ベースで比例的に行っていると考え、1306ならびに1321の時価総額が
ほぼ同水準(※)である事から、1:1の同一割合で取得しているものと考えて計算します。

※【参考】ETF(上場投資信託)の月間売買代金ランキング


加えて、1306、1321、1343はルール上売買高加重平均価格(VWAP)での買い付けが
行われている事を考慮し、過去のVWAPデータを抜き出して計算する事とします。
(銘柄別のVWAPデータは、「HYPER SBI」の時系列データを参照)



ちなみにこの方式の集計方法がある程度確からしいと判断できるかどうかは
2012年9月末時点の日本銀行の財務諸表から推測できます。

【参考】第128回事業年度(平成24年度)上半期財務諸表等について


上記資料の「9. 保有有価証券の時価情報」には
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)」という項目と、
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)」があり、
この2つの数字が指数ETFとJ-REITの買い付けに関する残高となっておりますので、
これらを用いて比較検証する事にします。


上記ルールにより独自の集計方法で行った結果が以下の通りです。

※(単位は「時価・単価」が円、「買入額・評価損益・合計」が億円


※TOPIX(=TOPIX連動型上場投資信託ETF・1306)
※日経(=日経225連動型上場投資信託ETF・1321)


そして日銀の数字が以下の通りです。




指数ETFが約20億円のマイナス乖離(対買入額比率・-0.14%)、
J-REITが約36億円のプラス乖離(同・3.09%)でした。

買入額に誤差があるのは億円単位の計上時に
元データが四捨五入されている影響でしょう。

また、J-REITの誤差が大きいのは、本来の買い付け方法を使用せず、
代用としてREITのETFを利用しているからです。


少なくとも大雑把な金額が知りたいだけですからこの誤差は許容範囲とし、
直近の合計値からこの誤差分だけ修正する事にします。


それでは、3月4日時点の日銀のETFならびにJ-REITの評価損益を
出してみましょう。



修正後のデータから、指数ETFが4,278億円、
J-REITが482億円の超過収益となっている事がわかります。

つまり、現時点の買付資産の含み益は4,760億円程度であると推測されます。

これは、昨年9月末時点の▲429億円から5,189億円も変動している事になります。



さて、ここからは若干蛇足です。

修正前データですが、平均単価はTOPIX連動ETFが791.74ポイント、
日経平均連動ETFが9,219.96、REIT連動ETFが1,019.77ポイントでした。

これらはETFですから、指数本体と若干の乖離がありますので、
指数ベースの平均単価とは異なります。

同日のETF終値と原資産の指数を比べると、


1306ETF 1,010 TOPIX 992.25(誤差+1.8%)
1321ETF 11,860 日経 11,652.29(+1.8%)
1343ETF 1,474 東証REIT指数 1,388.40(+6.2%)


となり、REITの乖離は若干大きいものの概ね数値は連動している事が分かります。


仮に平均単価にこの誤差分を修正した数字が指数ベースの平均買付単価とすると、

TOPIX 791.74÷101.8%=777.74
日経 9,219.96÷101.8%=9,056.94
東証REIT指数 1,019.77÷106.2%=960.24

と計算される事になります。


こういった低水準の買付単価を見ると、
相場低迷時にコツコツと下値で買い続ける重要性を認識できますね。

おわり
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Author:楽天家業

 大学在学中から事業でお金を貯め、それを元手に卒業後は個人トレーダーとして生計を立てていました。(現在はトレード業務一部復活)

 2008年のリーマンショック時に信用取引による過剰リスク状態で惨敗。そんな手痛い経験もあり、このままの人生で良いのかと自分を見つめ直し、同年からウェブサイトの作成業務、2009年からは独立系FPとして相談業務を行うため、自分の経験を活かして日夜、ファイナンシャルプランナーの分野で活動を行っています。

<略年表>
2009年9月AFP登録
2011年7月CFP登録

 現在、主にFP法人様や執筆関連でお仕事承っております。

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